福地川 (福岡県)

福地川（ふくちがわ）

福岡県直方市を流れる福地川は、遠賀川水系に属する一級河川です。福智山と雲取山を源流とし、上流から下流にかけて変化に富んだ景観を見せています。

地理

福地川は、直方市東部の福智山（ふくちやま）と雲取山（くもとりやま、標高607メートル）に端を発します。源流は直方市頓野塔尺郷・金山に位置し、そこから南西方向に流れ、蜂の先で彦山川に合流します。全長は7.8キロ[[メートル]]、流域[[面積]]は15.7平方キロ[[メートル]]です。源流域は雲取山、福智山、鷹取山に囲まれ、「福智山水源林」として水源の森百選に選定されています。

上流部は急峻な地形が特徴で、中流部は田畑が広がり、下流部は住宅が密集する市街地となっています。川の途中には2つのダムが建設されており、流域を水害から守る役割とともに、農業用水や上水道用水を確保する重要な役割を担っています。

河川施設

福地川には、以下の2つのダムが設置されています。

内ヶ磯ダム（福智山池）
直方市内ヶ磯に位置する、高さ22メートルのアース[[ダム]]です。主な目的は灌漑で、1953年に完成しました。ダムの直下には円筒分水があり、農業用水の供給を効率的に行っています。

福智山ダム
内ヶ磯ダムのすぐ上流に位置する、高さ64.5メートルの重力式コンクリートダムです。洪水調節、不特定利水、上水道用水の確保という複数の目的を持つ多目的ダムとして、福岡県によって管理されています。このダムは、昭和28年の西日本水害を教訓とした抜本的な治水対策として建設されました。2003年に完成し、ダム湖周辺には、高取焼・内ヶ磯窯跡に関する史跡や、地域に伝わる「しいらく」に関する案内板や記念碑が設置されています。

福智山水源林

福地川の源流域は、雲取山、福智山、鷹取山、内ヶ磯ダムに囲まれた436ヘクタールの広大な森林地帯です。標高200メートルから900メートルに位置し、水源の森百選、北九州国定公園、水源かん養保安林、保健保安林に指定されています。森林にはスギ、ヒノキ、カシ、シイ、タブノキなどの樹木が生育し、針葉樹と広葉樹の割合は58対42となっています。林齢は37年から151年以上のものが存在します。

福智山水源林は、福智山への登山口としても知られ、年間約15万人の訪問者が訪れます。渓谷には大塔の滝などの名所があり、福智山ダム周辺では公園やキャンプ場の開発も進められています。

脚注

参考文献
日外アソシエーツ編集『河川大事典』日外アソシエーツ、1991年2月21日。ISBN 4816910174

関連項目
鞍手郡
九州地方のダム一覧

外部リンク
福智山ダムを紹介します'>福岡県 福智山ダムを紹介します
ダムの書誌あれこれ 遠賀川福智山ダム・遠賀川河口堰'>ダムの書誌あれこれ 遠賀川福智山ダム・遠賀川河口堰

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