福田赳夫内閣 (改造)

福田赳夫改造内閣の概要

福田赳夫改造内閣は、1977年11月28日に福田赳夫が第67代内閣総理大臣に任命され、1978年12月7日までの期間、日本の内閣を務めました。この内閣は、先代の福田赳夫内閣からの改組によるもので、人心一新を目指して行われました。特に1977年に発生した日本赤軍によるダッカ事件を受けて法務大臣の辞任が影響し、この時期の内閣改造が急務となりました。

内閣の組閣後、福田は経済企画庁長官に宮澤喜一、対外経済担当大臣に牛場信彦を任命し、この内閣を「空飛ぶ福田内閣」と称しました。この名称については、政治の流れが大きく変わることを示唆するものとされています。

主な業績と出来事

福田赳夫改造内閣の下で、日本ではいくつかの重要な出来事が発生しました。具体的には、1978年5月20日に新東京国際空港（現在の成田国際空港）が開港し、国際的な交流の拡大に寄与しました。また、同年8月12日には、日本と中華人民共和国との間で平和友好条約（いわゆる日中平和友好条約）が調印され、両国の友好関係を深める重要な一歩ともなりました。

政治的な挑戦

福田内閣は内閣総理大臣としての再選を目指して、衆議院解散を検討しました。しかし、自民党内部の意見の対立が影響し、特に田中派の防衛庁長官・金丸信が「大義名分のない解散には反対する」と公言しました。福田は金丸の意見に対して注意を促しましたが、結局解散は実現せず、内閣も最終的には総裁選で敗北し退陣しました。このように、福田赳夫改造内閣による内閣の退陣は、日本国憲法下での与党総裁選の敗北に伴うもので、特異な例として歴史に名を刻むこととなりました。

内閣の構成

福田赳夫改造内閣は、自民党を中心に構成されていました。内閣には国務大臣や内閣官房副長官、法制局長官、総理府総務副長官などが任命され、政府の機能を全うしました。また、1977年11月30日には前内閣からの政務次官も任命され、スムーズな政務運営が図られました。法務政務次官の青木正久などは前内閣からの留任となり、他の省庁でも多くの新しい顔ぶれが登場しました。

特に、外務政務次官には愛野興一郎、大蔵政務次官には稲村利幸と井上吉夫、文部政務次官に近藤鉄雄、そして厚生政務次官には戸井田三郎が任命されました。また、経済企画政務次官には前田治一郎、科学技術政務次官には上條勝久が就任し、それぞれの分野での政策立案と実行に取り組みました。

結論

福田赳夫改造内閣は、その短い期間ながら、日本の政治史において重要な出来事を生み出しました。ダッカ事件を背景とした改造内閣の設立や、日中平和友好条約の調印、新東京国際空港の開港など、国内外に影響を与える政策が展開されました。こうした中で、内閣の退陣もまた歴史の一部として記憶されることでしょう。

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