竜ヶ崎駅

竜ヶ崎駅

茨城県龍ケ崎市に所在する、関東鉄道竜ヶ崎線の終点駅です。この駅は龍ケ崎市米町に位置しますが、駅名には「竜ヶ崎」という旧字体が使用されています。

歴史

竜ヶ崎駅は、竜崎鉄道が開通した当初から存在する歴史ある駅です。1900年（明治33年）8月14日に「龍ケ崎駅」として開業しました。その後、1944年（昭和19年）5月13日には龍崎鉄道が鹿島参宮鉄道に吸収合併され、同社の竜ヶ崎線に組み込まれます。1954年（昭和29年）には、駅名表記が現在の「竜ヶ崎駅」に変更されました。この表記変更の明確な手続きがあったかは不明ですが、この年の3月に国語審議会から示された「当用漢字表補正試案」において、「龍」の代わりに「竜」が将来的に当用漢字に追加される候補とされた影響を受け、日本国有鉄道（国鉄）が駅名の表記を一斉に変更した動きと関連があると考えられています。1965年（昭和40年）6月1日には、鹿島参宮鉄道と常総筑波鉄道が合併して関東鉄道が発足し、竜ヶ崎駅は同社の駅となりました。1971年（昭和46年）4月1日には貨物取扱が廃止され、1974年（昭和49年）5月16日には駅舎が改築されています。比較的新しい動きとしては、2009年（平成21年）3月14日にICカード「PASMO」が導入され、利用が可能となりました。

駅構造

現在の竜ヶ崎駅は、単式ホーム1面1線を持つ地上の駅です。かつては、長いホーム上屋根を持つ頭端式の島式ホーム1面2線を有し、木造二階建ての洋館風駅舎を備えていました。さらに、駅舎側には2線の機関庫を備えた機関区があり、ホームを挟んで反対側には複数の貨物用側線、1線の機関庫、そして転車台といった大規模な施設が設けられていました。しかし、1971年の貨物営業廃止により不要となった側線などが撤去され、1974年の駅舎建て替えの際に線路配置が大きく変更されました。ホームが短縮され、旧機関区側の1線はコンクリートで埋め立てられたため、現在のホームは1線のみとなり、構内は大幅に縮小されました。旧ホームのあった空きスペースの一部は、現在、駐車場として利用されています。構内には関東鉄道の車両基地も設置されています。

駅舎はコンクリート造りで、直営駅として運営されています。改札の外には待合室が設けられています。ICカードでの利用が可能ですが、基本的に列車ごとの改札が行われています。駅には自動券売機が設置されており、ICカード利用開始に伴い、簡易改札機も設置されました。2019年（令和元年）9月には、かつて売店やうどん店があった場所に、龍ケ崎市コミュニティバス利用者のための待合室「りゅう舎」が整備されています（こちらは鉄道利用者向けの待合室とは別の施設です）。自動案内放送は導入されておらず、発車時には駅員がメロディを流しています。

利用状況

1日平均の乗車人員は、竜ヶ崎線の利用客の大部分を占めています。路線全体の利用者数は、当駅の利用状況に大きく影響されます。大学や高校の最寄り駅でありながら、通学利用が比較的少ない傾向にあります。これは、JR龍ケ崎市駅（旧佐貫駅）から各大学へ直行する特定バスが運行されていることや、自転車で通学する学生が多いことが主な理由として挙げられます。

駅周辺

駅周辺には、国道6号から竜ヶ崎線に沿って茨城県道5号竜ヶ崎潮来線が並行しています。駅前にはバスターミナルが整備されており、バス交通の結節点となっています。車両基地から駅前交差点までの約60メートルほどの駅前広場に相当する部分は、茨城県道337号竜ケ崎停車場線に指定されています。駅勢圏は比較的広く、駅の北東、東、南方向に広がっています。周辺には、東京電力竜ヶ崎支社、関東鉄道竜ヶ崎営業所、常陽銀行、筑波銀行、龍ケ崎郵便局、龍ケ崎米町郵便局といった公共・金融機関をはじめ、流通経済大学、竜ケ崎警察署、茨城県立竜ヶ崎第一・第二高等学校などの教育機関、龍ケ崎市役所、龍ケ崎市立中央図書館、タイヨーなどの商業施設が集積しています。

バス路線

竜ヶ崎駅前からは、取手市や稲敷市江戸崎地区方面へ向かう路線バス、そして龍ケ崎市や河内町のコミュニティバスが発着しています。関東鉄道の路線バスの一部では、龍ケ崎市内での利用に限り、昼間割引制度が実施されています。これは、始発の出発時刻が午前8時から午後5時までの便について、龍ケ崎市内での運賃上限が200円となるものです。なお、2020年3月14日にJR常磐線の佐貫駅が「龍ケ崎市駅」に改称されたため、両駅を区別するために関東鉄道の方向幕では「関鉄竜ヶ崎駅」と表示されるようになっています。

主なバス路線として、関東鉄道による龍ケ崎市駅方面、取手駅方面への路線や、龍ケ崎市コミュニティバスの循環ルートや各方面への路線、河内町コミュニティバスが運行されています。

隣の駅

関東鉄道竜ヶ崎線：入地駅 - 竜ヶ崎駅

関連項目

日本の鉄道駅一覧、水海道車両基地（竜ヶ崎駅の車両基地は組織上、同基地の車両区傘下）

外部リンク

関東鉄道公式サイト内の竜ヶ崎駅案内ページなどから詳細情報を得られます。

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