第二管区海上保安本部

第二管区海上保安本部について

第二管区海上保安本部（以下、二管）は、東北地方の太平洋側海域と、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県を管轄する海上保安庁の管区海上保安本部の一つです。本部は宮城県塩竈市に所在し、略称として「二管」または「二管本部」と呼ばれています。英語表記は「2nd Regional Coast Guard Headquarters」です。

管轄範囲と特徴

二管の管轄区域には、仙台[[塩釜港]]をはじめとする15の重要港湾や、八戸[[漁港]]など特定第3種漁港4港を含む392もの漁港が存在し、多数の船舶が往来しています。世界三大漁場である三陸沖を抱える地域であるため、漁船の安全操業監視や密漁の摘発が重要な業務となっています。また、濃霧による海難事故が多発する海域でもあり、巡視船だけでなく、フェリーや漁業取締船からも情報を収集し、迅速な海象情報の提供に努めています。

さらに、女川原子力発電所などの原子力関連施設の警備や、国際海峡である津軽海峡の警備、北米航路における海難救助も重要な任務です。これらの業務は、第一管区海上保安本部や第三管区海上保安本部と連携して行われます。

歴史

1948年5月1日、海上保安庁の発足とともに塩釜海上保安本部として設置され、東北地方とその周辺海域を管轄しました。1950年6月1日に第二管区海上保安本部に改編されました。

2007年4月1日には、塩釜海上保安部が宮城海上保安部に改称されています。

2011年3月11日の東日本大震災では、二管も甚大な被害を受けました。特に、釜石海上保安部や宮古・気仙沼・石巻保安署は壊滅的な被害を受け、仙台航空基地も基地機能を喪失しました。巡視船が津波で座礁するなどの被害も発生しましたが、職員は周辺住民の避難誘導や庁舎への収容などの対応にあたりました。その後、同年10月1日には仙台航空基地に機動救難士が配置され、復興に向けて活動を続けています。

組織

二管は、本部長を頂点に、総務部、警備救難部、海洋情報部、交通部の4つの部と、7つの海上保安部、3つの海上保安署、1つの航空基地で構成されています。各部には、総務課、人事課、警備課、救難課、海洋調査課、航行安全課など、様々な専門部署が設置されています。

主な組織

第二管区海上保安本部（宮城県塩竈市）
総務部
警備救難部
海洋情報部
交通部
青森海上保安部（青森県青森市）
八戸海上保安部（青森県八戸市）
釜石海上保安部（岩手県釜石市）
宮古海上保安署（岩手県宮古市）
宮城海上保安部（宮城県塩竈市）
石巻海上保安署（宮城県石巻市）
気仙沼海上保安署（宮城県気仙沼市）
秋田海上保安部（秋田県秋田市）
酒田海上保安部（山形県酒田市）
福島海上保安部（福島県いわき市）
仙台航空基地（宮城県岩沼市）

保有船艇・航空機

二管は、多数の巡視船や巡視艇を保有しています。航空機については、固定翼機2機と回転翼機3機を運用しています。また、海上保安学校宮城分校も訓練用の回転翼機を3機保有しています。

外部リンク

第二管区海上保安本部
第二管区海上保安本部海洋情報部
青森海上保安部
八戸海上保安部
釜石海上保安部
宮城海上保安部
秋田海上保安部
酒田海上保安部
福島海上保安部
仙台航空基地

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