第1軍団 (北軍)

南北戦争と北軍第1軍団の歴史

南北戦争中に、北軍には第1軍団と名乗った軍団がいくつか存在しました。その中でも、最も著名なものがポトマック軍に所属する第1軍団です。本稿では、その歴史と戦闘について詳しく見ていきます。

第1軍団の始まり

第1軍団は1862年3月13日に設立され、当時のリンカーン大統領がジョージ・マクレラン少将に軍団の編成を指示したことがその始まりです。最初の指揮官はアービン・マクドウェル少将で、3つの師団から構成されていました。最初の任務は半島方面作戦への参加でしたが、南軍のストーンウォール・ジャクソンによるシェナンドー渓谷での行動がワシントンD.C.に脅威をもたらすと考えられ、状況は変わりました。そこで、第1軍団はポトマック軍から外れ、フレデリックスバーグでの防衛に従事することになります。

戦闘の実態

1862年の夏には、隷下の第2師団を一時的にポトマック軍へ派遣し、そこで激しい戦闘を繰り広げました。この師団は後に捕虜となるものの、捕虜交換を経て戦線に復帰します。その後、ペンシルベニア予備役師団が再び第1軍団に戻り、その後のバージニア軍第3軍団に加わり、第二次ブルランの戦いにも参加しました。

アンティータムの戦い

1862年9月17日のアンティータムの戦いでは、第1軍団は激しい損失を被ります。指揮官のフッカー大将が前線で負傷し、当時の第3師団長であったジョージ・ミード准将が一時的に指揮権を受け継ぎました。激闘が続く中、レイノルズ准将が民兵の訓練に従事していたため作戦に参加できず、10月に再び軍団に復帰し、軍団長に就任します。

フレデリックスバーグの戦い

その後、第1軍団はフレデリックスバーグにてロバート・E・リー大将率いる南軍と交戦します。ここでは、隷下の師団が激しい戦闘に臨む一方で、アブナー・ダブルデイの第1師団が予備として待機しました。

ゲティスバーグの戦い

1863年7月1日、ゲティスバーグの戦いにおいて第1軍団は大きな戦闘を繰り広げますが、指揮官のレイノルズは戦死します。その後、ダブルデイ少将が指揮を受け継ぎ、戦闘が続けられました。第1軍団は素晴らしい戦闘を展開するも、南軍に圧倒され、市内から撤退する事態に追い込まれます。

終焉

1864年3月24日、消耗の激しさから第1軍団は再編成され、ポトマック軍第5軍団に吸収されることとなります。このようにして、北軍第1軍団の歴史は幕を閉じましたが、その戦闘における勇敢な姿勢や指揮官たちの活躍は、その名を今でも語り継がれています。

参考文献

• - Eicher, John H., & Eicher, David J.: Civil War High Commands. Stanford University Press, 2001. ISBN 0-8047-3641-3
• - Fox, William F.: Regimental Losses in the American Civil War. Albany Publishing, 1889.

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