第54回朝日新聞社杯競輪祭

第53回朝日新聞社杯競輪祭について

2012年11月29日から12月2日まで、小倉競輪場で開催された第53回朝日新聞社杯競輪祭は、競輪のGI競走として注目を集めました。この大会は、同年末に開催されるKEIRINグランプリ2012への出場権をかけた最後の戦いとなり、多くの競輪ファンがその結果を見守りました。

KEIRINグランプリ2012への道のり

KEIRINグランプリ2012は、2012年12月30日に京王閣競輪場で行われる予定でした。この年の競輪祭は、その出場権をかけた最後のレースであり、大会前から大きな注目を集めていました。

競輪祭開幕前に、KEIRINグランプリ2012への優先出場権を獲得していた選手は以下の4名です。



残る5名は、競輪祭の優勝者、または2012年12月2日時点での獲得賞金上位者から選出されることになっていました。競輪祭開幕前には、以下の3名が賞金ランキング上位者として出場を確定させていました。

深谷知広（獲得賞金額 第4位）
長塚智広（同 第6位）
村上義弘（同 第7位）

この状況から、実質的に決勝戦までに残された椅子は2つとなっていました。その2枠をかけて、以下の選手たちが争うことになりました。

岡田征陽（獲得賞金額 第8位）
浅井康太（同 第9位）

さらに、決勝戦に進出したメンバーもこの争いに加わることになりました。決勝戦当日、既に優先出場権を得ていた成田和也選手、武田豊樹選手、そして賞金上位で出場が確定していた長塚選手を除く6名のうち、獲得賞金額15位の神山雄一郎選手と17位の伏見俊昭選手以外の4名は、競輪祭で優勝しなければ出場権を得ることができませんでした。また、神山選手と伏見選手は2着以内であれば出場の可能性がありました。しかし、決勝戦当日に岡田選手が選抜戦で勝利したため、伏見選手も他の4選手と同様に優勝しなければ出場権を獲得できなくなりました。

決勝戦

決勝戦は12月2日（日）に行われました。

誘導員: 片山彰（福岡）

レース概略

レースは、武田選手と長塚選手が2角から捲る展開となりました。3番手につけていた神山選手が離れ、武田選手、長塚選手、成田選手、飯嶋則之選手という隊列になります。最終的に、武田選手が押し切り、今季2度目のGI制覇を達成しました。長塚選手は武田選手を交わせず、競輪祭連覇はなりませんでした。

グランプリ出場決定

このレースの結果、KEIRINグランプリの残る2つの椅子は、獲得賞金額8位の浅井康太選手と9位の岡田征陽選手が獲得しました。特に岡田選手は初のグランプリ出場となります。

山口幸二選手の引退

競輪祭の決勝戦で7着に終わった山口幸二選手（獲得賞金額第18位）は、KEIRINグランプリへの出場を逃したことを受け、決勝戦の2日後となる12月4日に現役引退を発表しました。24年間の選手生活に幕を閉じました。

実況アナウンサー

今大会では、ファン投票によって選ばれた実況アナウンサーが各日担当しました。

初日：池田牧人（函館競輪場）
2日目：橋本悠督（当時小倉競輪場ミッドナイト開催）
3日目：久保山喜太郎（平塚競輪場）
* 4日目（最終日）：鈴木佳文（伊東温泉競輪場）

特記事項

決勝戦の地上波中継は、九州朝日放送が制作を担当しました。前年までとは異なり、テレビ朝日での放送はありませんでした。決勝戦のネット局は、BS日テレ、テレビ神奈川、テレビ埼玉、チバテレビ、とちぎテレビ、群馬テレビ、メ〜テレ、朝日放送、テレビ高知、熊本放送でした。

四日間の総売上は99億1698万3000円となり、目標額の110億円には届きませんでした。

この競輪祭は、KEIRINグランプリ2012への出場権をかけた最後の戦いとして、多くのドラマを生み、競輪史に残る大会となりました。

もう一度検索