第6回日本レコード大賞

第6回日本レコード大賞の詳細

1964年12月26日、日比谷公会堂で開催された第6回日本レコード大賞。この年も多くの素晴らしい楽曲が名乗りを上げ、音楽シーンを賑わせました。本年の大賞に選ばれたのは、青山和子の『愛と死をみつめて』です。この受賞によって、青山和子は18歳での受賞という快挙を成し遂げ、10代での受賞者としては第4回（橋幸夫・吉永小百合）以来2年ぶりとなりました。

青山和子にとっては初の大賞受賞。その背景には、彼女の切ない歌声と情感豊かな演奏があったことは間違いありません。また、レコード会社である日本コロムビアも青山和子の受賞をきっかけに、童謡賞や新人賞も手にし、特別な年となりました。

この年の審査対象となった楽曲は671作品に達し、その内訳は546曲の歌謡曲、85曲の童謡、40枚のLPが含まれました。今回の大賞候補曲には、青山和子の『愛と死をみつめて』のほかに、橋幸夫の『恋をするなら』、岸洋子の『夜明けのうた』、和田弘とマヒナスターズの『ウナ・セラ・ディ東京』やフランク永井の『大阪ぐらし』などがありました。最終的には青山和子の楽曲が首位となり、強豪たちを抑えました。

新人賞には、西郷輝彦と都はるみが選ばれました。西郷輝彦は『君だけを』『17才のこの胸に』、都はるみは『アンコ椿は恋の花』でその栄誉を勝ち取りました。それに続く候補には、井沢八郎や日野てる子など、今後の活躍が期待されるアーティストが名を連ねました。

その一方で、坂本九の『幸せなら手をたたこう』はアメリカ民謡を原曲としているため、選考の対象にはなりませんでした。視聴率は前回から若干の下降を見せて14.6%という結果に終わっています。

今回の授賞式の司会を務めたのは芥川隆行で、彼は5度目の出演となりましたが、この回をもって司会を降板しました。

受賞作品一覧

日本レコード大賞は『愛と死をみつめて』が受賞し、歌手の青山和子が注目の的となりました。

• - 歌唱賞:『夜明けのうた』 - 岸洋子
• - 新人賞: 西郷輝彦（『君だけを』・『17才のこの胸に』）、都はるみ（『アンコ椿は恋の花』）
• - 作曲賞:『ウナ・セラ・ディ東京』 - ザ・ピーナッツ（作曲:宮川泰）
• - 編曲賞:『お座敷小唄』 - 和田弘とマヒナスターズ（編曲:寺岡真三）
• - 作詩賞:『ウナ・セラ・ディ東京』及び『夜明けのうた』 - 共に岩谷時子
• - 特別賞:『東京五輪音頭』 - 三波春夫
• - 企画賞:『なつかしの浅草オペラ』 - キングレコード株式会社
• - 童謡賞:『ワンツースリーゴー』 - 音羽ゆりかご会

今回の日本レコード大賞は、名だたるアーティストの才能を称える素晴らしい式典となり、次代の音楽シーンにも影響を与える出来事となりました。

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