筑後吉井駅

筑後吉井駅：うきは市の中心駅

筑後吉井駅は、福岡県うきは市吉井町に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）久大本線の駅です。うきは市の中心駅として機能しており、多くの路線バスや車が行き交う交通の要衝となっています。特急列車「ゆふいんの森」を除く、全ての旅客列車が停車する利便性の高い駅です。

歴史と変遷

1928年（昭和3年）12月24日、国有鉄道の駅として開業しました。当初は一般駅として貨物や荷物の取扱いを開始。その後、1984年（昭和59年）2月1日に貨物と荷物の取り扱いは廃止され、同月15日には無人化されましたが、後に再び有人駅となりました。同年には、乗客の利便性向上のため跨線橋が設置されました。

1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化に伴い、JR九州に継承。2022年（令和4年）9月23日には、久留米駅発の最終列車の運転区間が筑後吉井駅まで短縮されました。さらに、2023年（令和5年）10月1日には、JR九州サービスサポートによる業務委託から九州旅客鉄道本体による直営駅へと移行しました。この変更により、駅運営の効率化とサービス向上を目指しているものと考えられます。

駅の構造と設備

筑後吉井駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線の地上駅です。1番線が下りホーム、2番線が上りホーム、3番線が上下線両方の列車が発着するホームとなっています。ホーム間は跨線橋で連絡しており、バリアフリーの観点からも改善が図られています。

駅長は配置されていませんが、直営駅としてJR九州が運営しています。以前はJR九州サービスサポートが業務委託を受けていましたが、直営化により、より直接的な管理体制が敷かれることとなりました。駅構内には自動券売機が設置されており、利便性が向上しています。また、駅舎周辺には、かつて岩石園と噴水を備えた池が存在していましたが、現在は状況が異なります。

列車運行と利用状況

久留米駅と筑後吉井駅間では折り返し運転を行う列車が設定されており、久留米駅からの最終列車は筑後吉井駅で運転を終了します。最終列車は、旅客扱いが終了した後、夜間滞泊することなく久留米駅へ回送されます。

筑後吉井駅は、鳥越製粉吉井工場（旧・鳥越製粉本社）に隣接しているという地理的特徴があります。かつては、工場で製造された小麦粉や飼料、米麦、こけしなどが大量にこの駅から貨物として取り扱われていました。1974年（昭和49年）の1日平均乗降客数は約1,500人でしたが、2020年度の1日平均乗車人員は367人となっています。これは、社会情勢や交通手段の変化を反映した結果と言えるでしょう。

駅周辺環境

筑後吉井駅は、旧吉井町の中心部、そして現在のうきは市の中心部に近接しています。駅前の道路から国道210号線に出ると、西鉄バスの「吉井駅前」バス停があり、周辺地域へのアクセスも良好です。うきは市は自然豊かな地域として知られており、筑後吉井駅周辺にも観光資源が多く存在します。

隣の駅

まとめ

筑後吉井駅は、歴史と変化を刻みながら、うきは市の中心駅として重要な役割を担っています。交通の要衝として、地域住民の生活を支えるとともに、観光客にとっても便利な拠点となっています。今後の発展にも期待が高まります。

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