米津田盛

米津田盛の生涯と業績

米津田盛（よねきつ ただもり）は、江戸時代前期に活躍した旗本・大名で、官位は従五位下・内蔵助、さらには出羽守との称号を持つ人物です。彼は1625年、父である米津田政の死去により、若干9歳で家督を継承します。この頃の日本は、戦国時代が終息し、平和が訪れていたものの、政治的な変動が多かった時代でもあります。

若年期と出世の道

田盛は、家督相続後の数年を経て、承応3年になると、正式に従五位下・出羽守に叙任されました。この地位は、彼にとって重要なスタート地点となり、将来的な出世の道を開くことになります。彼は小姓組番頭に任ぜられ、そこから素晴らしい経歴を築いていきます。

万治元年には書院番頭に昇進し、さらに寛文3年には大番頭に就任します。これらの役職は、江戸幕府における重要な役割を担うもので、彼の実力が高く評価されていたことを示しています。特に大番頭は、幕府における最高級の武士の職務のひとつであり、この地位に就くことは非常に名誉なことです。

大坂定番と領地の拡大

寛文6年、田盛は大坂定番に任命され、これは彼にとってさらなる飛躍を意味しました。この時、彼は領地を1万石から1万5000石に増加させ、その地位を大名に昇進させることに成功しました。これにより、彼は単なる旗本から、名実ともに大名としての地位を確立しました。

彼の統治下では、河内国内での行政や経済の安定が図られ、領民からの信頼も厚かったとされています。

晩年と家族

貞享元年、田盛は69歳で生涯を閉じます。彼の後を継いだのは、長男の米津政武でした。米津田盛の家系は、その後も武士の家としての地位を維持し続けることになります。

彼の菩提寺は、武蔵国に位置する米津寺で、禅宗臨済派の妙心寺の末寺として知られています。開基は彼の父、二代米津田守であり、墓所は米津寺内の米津家大名墓所として東京都の史跡に指定されています。

系譜

米津田盛の家系の中で、父は米津田政（1563年 - 1625年）、母は不詳、正室は永井尚政の娘でした。彼の子供たちには、長男の政武（1638年 - 1708年）や次男の米津田賢（1646年 - 1729年）がいます。田盛の血筋は、名門として後の世代にしっかりと引き継がれていくことになります。

このように、米津田盛の生涯は、江戸時代前期の社会状況や武士のあり方を反映しており、日本の歴史における重要な一コマを画しているといえるでしょう。

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