紀元前282年

紀元前282年は、ローマ暦における年であり、共和政ローマではガイウス・ファブリキウス・ルスキヌスとクィントゥス・アエミリウス・パプスが執政官を務めた年として記録されています。また、ローマ建国紀元472年とも称されますが、この紀年法は一般的ではありませんでした。中世初期以降、西暦が普及するにつれて、この年は紀元前282年と表記されることが定着しました。

この年は、他の紀年法では以下のように表されます。

干支: 己卯
日本: 皇紀379年、孝霊天皇9年
中国: 周 - 赧王33年、秦 - 昭襄王25年、楚 - 頃襄王17年、斉 - 襄王2年、燕 - 昭王30年、趙 - 恵文王17年、魏 - 昭王14年、韓 - 釐王14年
朝鮮: 檀紀2052年
仏滅紀元: 263年

紀元前282年の出来事

小アジア

ペルガモンの支配者であったフィレタイロスは、リュシマコスへの忠誠を捨て、セレウコス朝に寝返りました。これにより、ペルガモンはより大きな独立性を獲得し、その後の歴史において重要な役割を果たすことになります。

共和政ローマ

この年、ローマはエトルリア人との間でポプロニアの戦いを繰り広げ、ローマが勝利を収めました。この戦いの結果、エトルリア人の脅威は大きく後退し、ローマはイタリア半島における覇権を確立する上で重要な一歩を踏み出しました。

また、南イタリアのマグナ・グラエキアの都市から、原住部族に対抗するための支援要請がありました。ローマ元老院は当初躊躇しましたが、市民集会は支援を決定。マグナ・グラエキアは救済されたものの、ターラントはローマの干渉を快く思わず、ローマ船を攻撃しました。さらに、ローマの使節を不当に扱ったことが、ローマとの戦争へと発展する要因となりました。

これらの出来事を受け、ローマはターラントに宣戦布告。エピロス王ピュロスはターラントへの支援を表明しました。また、ターラントはサムニウムをはじめとする南イタリアの部族にも協力を求め、ローマを相手にした大規模な戦争へと発展していくことになります。

エジプト

トラキア王リュシマコスの娘であるアルシノエ1世は、トラキアとエジプトの同盟の一環として、プトレマイオス2世に嫁ぎました。これにより、トラキアとエジプトはセレウコス朝に対抗する関係を構築しました。

中国

秦が趙を攻撃し、2つの城を陥落させました。この出来事は、中国における戦国時代の争いの激化を象徴しています。


このように、紀元前282年は、ローマが勢力を拡大し、地中海世界全体が政治的に大きく変動した年でした。

脚注

注釈、出典については、提供された情報には記載がなかったため、割愛します。

関連項目

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