英雄十三傑

『英雄十三傑』(THE HEROIC ONES)



ショウ・ブラザーズ1970年に製作した『英雄十三傑』は、チャン・チェ監督による時代劇アクション映画の傑作です。原作は、倪匡の小説『十三太保』で、末の英雄とされる「十三太保」をモチーフにしています。史実をベースとしながらも、映画ならではのドラマチックな展開が繰り広げられます。

あらすじ



舞台は883年、黄巣の乱によって長安が占拠された時代。朝側についた李克用の養子たち、通称「十三太保」は、黄巣軍を打ち倒すために立ち上がります。彼らは義兄弟の契りを結び、互いに助け合いながら戦いを繰り広げますが、その結束は徐々に崩れていきます。特に、主人公である李存孝は、義兄弟たちの陰謀によって命を落とすことになります。史実では、李存孝は反乱を起こして処刑されますが、映画ではその設定が変更されています。

戦いの後、朱温の策略により李克用が命の危機に晒されますが、史敬思の勇敢な行動によって救われます。しかし、生き残った義兄弟たちの間にも内紛が勃発し、物語は悲劇的な結末へと向かいます。義兄弟たちの複雑な人間関係、そして時代の波に翻弄される姿は、観る者の心を深く揺さぶります。

キャスト



デビッド・チャン:リー・ツンシャオ(李存孝)役。李克用の第13番目の義子で、本作の主人公。
ティ・ロン:シー・チンツー(史敬思)役。李克用の第11番目の義子で、李克用の危機を救う。
チン・ハン:リー・ツーユアン(李嗣源)役。李克用の1番目の義子。
クー・フェン:リー・クーヨン(李克用)役。十三太保たちの養父。
チェン・シン:チュー・ウェン(朱温)役。李克用を陥れようとする敵役。
ワン・チュン:カン・チュンリ(康君利)役。李克用の第12番目の義子。
ジェームズ・ナム:リー・ツンシン(李存信)役。李克用の4番目の義子。
ラウ・カーウィン:リー・ツンショウ(李存受)役。李克用の第10番目の義子。
ヤン・スエ:メン将軍(孟絶海)役。黄巣軍の将軍。



作品の魅力



『英雄十三傑』は、壮大なスケールで描かれるアクションシーン、個性豊かなキャラクター、そして複雑に絡み合う人間ドラマが見どころです。特に、チャン・チェ監督独特の演出スタイルは、男たちの熱い友情と悲しい宿命を際立たせています。



外部リンク


英雄十三傑 - allcinema
英雄十三傑 - KINENOTE
十三太保 - 香港影庫(中国語)

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。