蒲田川

蒲田川

蒲田川は、飛騨山脈を源流とする一級河川で、神通川水系高原川の支流です。その源流は、上流部で中崎尾根によって二つの谷に分かれており、それぞれ左俣谷と右俣谷と呼ばれています。

源流

左俣谷は、錫杖岳、笠ヶ岳、抜戸岳の東麓に源を発し、右俣谷は、穂高岳、南岳、槍ヶ岳の西麓に源を発します。これらの谷は新穂高温泉付近で合流し、その後、山間部を下り、栃尾温泉付近で高原川に合流します。

地形と水流

蒲田川は、合流地点までに1000メートル以上も標高を下る急流であり、その流れは古くから水害を引き起こしてきました。しかし、その一方で、新穂高温泉や栃尾温泉といった温泉地を流域に抱え、冬でも比較的高い水温を保っています。これにより、イワナなどの渓流魚が生息し、渓流釣りを楽しむ人々にも知られています。川沿いには、岐阜県道475号槍ヶ岳公園線が通っています。

支流

蒲田川には、以下の様な多くの支流があります。

足洗川
足洗谷
割谷
外ヶ谷
右俣谷
小鍋谷
白出沢
滝谷
飛騨沢
左俣谷
秩父沢
穴毛谷
クリヤ谷
洞谷

利水施設

蒲田川の水は、以下の様な発電所でも利用されています。

北陸電力 中崎発電所
北陸電力 栃尾発電所（取水：蒲田川、放水：高原川）

防災施設

蒲田川流域は、北アルプスの重荒廃地に属しており、土石流や雪崩による災害が頻繁に発生しています。そのため、住民や観光客の安全を確保するために、多くの砂防施設が設置されています。主な施設は以下の通りです。

神坂砂防堰堤
地獄平砂防堰堤
右俣谷砂防堰堤群
左俣谷砂防堰堤群
洞谷流路工

これらの施設は、土砂災害の被害を軽減するために重要な役割を果たしています。

参考文献

角川日本地名大辞典 21　岐阜県

関連項目

神通川
岐阜県道475号槍ヶ岳公園線

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