蓮華山城

蓮華山城

蓮華山城は、周防国玖珂郡、現在の山口県岩国市周東町に位置する山城です。標高576mの蓮華山の山頂に築かれ、その山頂部には本丸が設けられていました。

沿革

築城年代については、以下の二つの説があります。

関東管領・上杉憲実に従って周防国に下向した太田時直の頃（享徳年間以降）
大内氏、後に毛利氏に従った椙杜隆康の時代（天文年間）

1555年（弘治元年）の厳島の戦いで陶晴賢が討死した後、毛利氏が周防・長門国への侵攻を開始しました（防長経略）。当時の城主であった椙杜隆康は、毛利氏の侵攻前から毛利元就と親交があり、速やかに降伏しました。近隣の杉隆泰も降伏しましたが、杉隆泰は大内氏とも連携を取っていたとされ、最終的に毛利氏の攻撃を受けることとなりました。

蓮華山城は、鞍掛山城のすぐ北にある隣山に位置していたため、毛利軍は蓮華山城から出陣し、杉隆泰の居城である鞍掛山城の背後から早朝に奇襲を仕掛けました。この奇襲により、不意を突かれた鞍掛方は混乱し壊滅。杉隆泰も毛利氏に降伏した瀬田城主小方元康によって討ち取られ、鞍掛山城は落城しました（鞍掛合戦）。

その後、玖珂は完全に椙杜氏の領するところとなりました。蓮華山城はその後も玖珂の中心として栄えましたが、後に廃城となりました。廃城年は不明です。

概要

蓮華山城は、標高576mの蓮華山の山頂に築城されており、頂上部に本丸がありました。現在、遺構としては堀切や郭跡が残っています。

関連項目

杉氏
防長経略
日本の城一覧
大内氏館
高嶺城
右田ヶ岳城
富田若山城
須々万沼城
* 鞍掛山城

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