蔵前駅

蔵前駅（くらまええき）

東京都台東区に位置する蔵前駅は、都営地下鉄浅草線と大江戸線が乗り入れる駅です。浅草線は蔵前二丁目、大江戸線は寿三丁目に所在しています。

概要

蔵前駅は、浅草線（駅番号：A 17）と大江戸線（駅番号：E 11）の2路線が乗り入れています。両線は乗り換えが可能ですが、地下では繋がっておらず、地上を経由して乗り換える必要があります。このため、乗り換えには少し不便さが伴います。

浅草線と大江戸線の乗り換えは、江戸通りと春日通りを通る地上連絡となります。最短ルートは、浅草線2番線ホーム（押上方面）の先頭にあるA4出口と大江戸線A6出口の間ですが、約200m離れています。浅草線1番線ホーム（西馬込・京急線方面）後方のA2出口と大江戸線A6出口の間は、江戸通りを横断する必要があるため、約270mとさらに距離が長くなります。両線とも地下駅であるため、コンコースまでの階段昇降も必要です。エスカレーターは一部の出入口に設置されていますが、A6出口と大江戸線改札の間もやや距離があり、大江戸線ホームはさらに地下にあるため、乗り換えには頻繁な昇降と歩行が求められます。

バリアフリールートとしては、エレベーターが設置されている浅草線A0出口と大江戸線A5出口がありますが、さらに距離が長くなります。そのため、特に空港利用客の場合、大門駅での乗り換えの方が便利な場合もあります。浅草線のエアポート快特は当駅を通過しますが、大門駅には停車します。

歴史

• - 1960年12月4日：都営地下鉄1号線の駅として開業。
• - 1978年7月1日：1号線が浅草線に改称し、都営地下鉄浅草線蔵前駅となる。
• - 2000年12月12日：大江戸線が開業し、都営地下鉄2路線の駅となる。
• - 2007年3月18日：ICカード「PASMO」の利用が可能となる。
• - 2015年4月1日：大江戸線業務が上野御徒町駅務管理所から新橋駅務管理所に移管される。
• - 2016年4月1日：大江戸線業務が門前仲町駅務管区に移管される。

駅名の由来

駅名は、開業当初の地名である「浅草蔵前」に由来しています。地名の「蔵前」は、江戸時代にこの場所に幕府の米蔵（浅草御蔵）があったことにちなんでいます。

駅構造

浅草線は相対式ホーム2面2線、大江戸線は島式ホーム1面2線を有する地下駅です。両線のホーム番号は連番ではなく、それぞれ1・2番線となっています。浅草線には浅草橋方面に両ホームを結ぶ地下連絡通路が設置されています。

浅草線のエスカレーターはA2出入口、エレベーターはA0・A1b出入口に設置されています。大江戸線のエスカレーターはホームとコンコース間、A5・A7出入口の一部区間、A6出入口に設置されています。エレベーターはホームとコンコース間、A5出入口に設置されています。A0出入口は2014年3月8日に開設された自動改札機併設の出入口です。

浅草線のA3出入口は、建物の老朽化により一時閉鎖されていましたが、2020年8月29日に再開されました。

トイレは、浅草線がA1a出入口横、大江戸線が改札内コンコースにあり、どちらも車いす対応です。

浅草線側は門前仲町駅務管区浅草橋駅務区、大江戸線側は門前仲町駅務管区門前仲町駅務区の管轄で、いずれも東京都営交通協力会に委託されています。

のりば

各路線のりばは以下の通りです。

都営浅草線

1番線：西馬込・京急線方面
2番線：押上方面

都営大江戸線

1番線：都庁前方面
2番線：両国・門前仲町方面

両線の乗り換えについて

大江戸線建設時、浅草線との交差部に駅を建設する計画がありましたが、浅草線駅が他線との乗り換えを考慮せずに建設されたため、交差部から離れた位置に駅が設置されることになりました。大江戸線建設時には、浅草線ホームの移設や連絡通路の新設案がありましたが、資金難などの理由で中断されました。

地上経由での乗り換えとなる同一事業者の地下鉄駅は、都営地下鉄では当駅のみです。東京メトロとの乗り換え駅では、他に本郷三丁目駅、岩本町駅、人形町駅などがあります。

利用状況

都営地下鉄

• - 浅草線：2022年度の1日平均乗降人員は33,542人（乗車人員：16,910人、降車人員：16,632人）
• - 大江戸線：2022年度の1日平均乗降人員は29,569人（乗車人員：14,580人、降車人員：14,989人）

近年の1日平均乗降人員は増加傾向にあります。

駅周辺

• - 東京都下水道局北部下水道事務所（蔵前国技館跡）
• - 東京都下水道局蔵前水の館
• - 東京都立蔵前工科高等学校
• - 隅田川
• - 国道6号（江戸通り）
• - 春日通り
• - 蔵前橋通り
• - 国際通り
• - 鳥越神社
• - 警視庁蔵前警察署
• - 蔵前JPテラス
• - JPライオンビルディング
• - にほんばし蔵前郵便局
• - エポック社 本社
• - 旅籠屋 本社
• - 田原町駅（東京メトロ銀座線）

また、当駅は都営地下鉄線相互の乗り換えに時間がかかるため、浅草線はエアポート快特通過の関係で日中10分間隔が開く場合があるため、大江戸線の駅から浅草方面へは当駅から直接徒歩で向かった方が早い場合があります。

バス路線

最寄りの停留所は「蔵前駅前（厩橋）」、「蔵前二丁目」、「大江戸線蔵前駅」です。

蔵前駅前

• - 都営バス：都02、東42-1、東42-2

蔵前二丁目

• - 都営バス：東42-1、東42-2

大江戸線蔵前駅

• - 南めぐりん（日立自動車交通）
• - ぐるーりめぐりん（京成バス）

その他

浅草線の計画の一つとして、東京駅を経由する分岐線建設が検討されていましたが、都心直結線の計画に取って代わられたため、事実上消滅しています。かつて蔵前国技館の最寄り駅であったため、電車到着時のアナウンスは「蔵前、蔵前。国技館前です」でした。

隣の駅

都営浅草線

• - 浅草橋駅 (A 16) - 蔵前駅 (A 17) - 浅草駅 (A 18)

都営大江戸線

• - 新御徒町駅 (E 10) - 蔵前駅 (E 11) - 両国駅 (E 12)

脚注

出典

• - 東京都交通局 各駅乗降人員
• - 東京都統計年鑑

関連項目

• - 日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

• - 蔵前駅 | 都営地下鉄 | 東京都交通局

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