藤原大継

藤原大継の生涯

藤原大継（ふじわら の おおつぐ）は、奈良時代後期から平安時代初期にかけて活躍した貴族であり、特に政治の舞台で重要な役割を果たしました。彼は藤原京家の出身で、父親は参議の藤原浜成です。大継の官位は従四位上・神祇伯であり、彼の政治的な足跡はその後の日本の歴史にも影響を与えました。

経歴

大継は光仁天皇の時代に従五位下に叙爵され、その後宝亀8年（777年）に少納言に任命されました。さらに同10年（779年）には伊予介に就任します。しかし、彼の官歴には波乱がありました。桓武天皇の時代、天応2年（782年）には父親の浜成が氷上川継の乱に連座し、参議を解任されたため、大継もその影響を受け、この期間は官職に就いた記録がありませんでした。

その後、延暦8年（789年）には大判事に任ぜられ、官界に復帰します。この時期、彼は宮内少輔や備前介としての役割を果たし、政治的なキャリアを再び築いていきました。延暦11年（792年）には、自身の娘である河子が桓武天皇の皇子・仲野親王を出産したことで、さらなる昇進がありました。延暦25年（806年）までに従四位下に昇進し、その間に下総守や大蔵大輔、伊勢守などの役職も歴任しました。

平城朝においては、左京大夫や典薬頭、また神祇伯の役職をも担当し、大同3年（808年）には従四位上に至ります。大綱では彼の生涯の集大成とも言えるこの時期に、政治の舞台で重要な実績を上げました。残念ながら、大同5年（810年）1月4日に彼はこの世を去りました。

官歴

藤原大継の官歴は多岐にわたります。以下は彼の重要な官職の履歴です。

• - 時期不詳：従五位下
• - 宝亀8年（777年） 正月25日：少納言
• - 宝亀10年（779年） 2月23日：伊予介
• - 延暦8年（789年） 3月16日：大判事
• - 延暦10年（791年） 正月28日：宮内少輔、7月28日：備前介
• - 時期不詳：従五位上
• - 延暦16年（797年） 正月7日：正五位下
• - 延暦18年（799年） 6月16日：大蔵大輔、下総守
• - 時期不詳：従四位下、左京大夫
• - 延暦25年（806年） 2月3日：伊勢守、5月9日：兼典薬頭、左京大夫
• - 大同3年（808年） 11月17日：従四位上
• - 大同5年（810年） 1月4日：卒去

系譜

彼の家族についても触れておくと、藤原大継は父が藤原浜成であり、母は不詳ですが、数人の子供に恵まれました。息子には藤原高雄、藤原賀登理、藤原豊主、藤原豊継、藤原豊吉がいます。また、娘の河子は桓武天皇の後宮に仕えていました。

藤原大継の生涯は、奈良時代の政治史において重要な側面を示しており、日本の貴族社会における彼の業績は、後世にわたって語り継がれることでしょう。

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