街亭の戦い

街亭の戦い

概要
街亭の戦い（がいていのたたかい）は、中国の三国時代における魏と蜀の間で発生した重要な戦闘です。この戦いは228年に、現在の甘粛省天水市秦安県で行われました。魏軍は張郃の指揮の下で、蜀軍の馬謖を破り、蜀軍は全軍撤退を余儀なくされました。この結果、蜀の第1次北伐は失敗に終わりました。

背景
街亭の戦いは、225年から始まる一連の戦争の一環として捉えられます。蜀の諸葛亮は、先主劉備の夢である漢室の再興を目指し、北伐計画を進めていました。227年、諸葛亮は後主劉禅に対して出征の表明を行い、軍をまとめて漢中へ出陣しました。彼の側近としては、丞相長史の楊儀や丞相参軍の費禕がいました。

蜀は一時、魏の脅威に対抗する勢力を持ちましたが、魏は劉備の死後、蜀に対する備えを怠っていました。魏朝廷は、蜀の状況をうまく把握できておらず、蜀軍が突然三郡を制圧したことで、混乱が生じました。

戦闘の経過
228年の春、諸葛亮はまず斜谷道からの攻撃を開始し、趙雲や鄧芝を布陣しました。彼は主力を率いて祁山を攻撃しました。しかし、魏は怯え、天水や南安の領民が蜀に寝返る事態が発生しました。これに焦った魏の曹叡は、長安に出兵し、張郃を派遣して反撃を命じます。

諸葛亮は、魏の脅威に対抗するために馬謖を抜擢し、街亭での防衛を任せました。しかし、馬謖は諸葛亮の指示に従わず、戦略的なミスを犯しました。彼は城を守ることもせずに山へ陣を構え、魏軍の圧力にさらされることとなります。張郃は水路を断つ戦術を取り、蜀軍の士気を低下させつつ、攻撃を行いました。

街亭に於ける戦闘は激烈であり、蜀軍の多くは敗走しましたが、王平の指導する千人の部隊が持ちこたえました。その後、曹真は蜀軍に対して強兵を派遣しさらに攻勢を強化しました。

戦後の影響
戦闘は蜀の敗北に終わり、天水・南安・安定の3郡は平定されました。特に蜀軍に抵抗した南安太守の游楚だけが功績を認められました。一方で、敗北した馬謖は逃亡しましたが、捕らえられて処刑される運命に。これが「泣いて[[馬謖を斬る]]」という故事で知られています。

この戦闘による教訓は、蜀にとって痛手となり、その後の軍事行動に影響を与えました。街亭の戦いは、蜀が魏に対して備えていなかった重要な戦役となり、その後の戦局に大きな影を落とす結果となりました。

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