西尾忠受

西尾忠受：遠江横須賀藩の藩政改革と文化振興

西尾忠受（にしお たださか）は、文政4年（1821年）に生まれ、遠江横須賀藩の第7代藩主を務めた人物です。横須賀藩西尾家としては10代目に当たります。

生い立ちと藩主就任

忠受は、播磨姫路藩主・酒井忠実の三男として生まれました。後に酒井忠学の養弟となっています。天保13年（1842年）に、母・隆姫の実家である横須賀藩の第6代藩主・西尾忠固の養子となり、同年12月22日に将軍・徳川家慶に拝謁しました。同日、従五位下・式部少輔に叙位・任官されています。

天保14年（1843年）8月7日、養父・忠固の隠居により家督を継ぎ、隠岐守に転任しました。

藩政への貢献

弘化3年（1846年）6月18日には、奏者番に任じられました。藩政においては、茶や樹木の栽培に尽力し、藩財政の再建を目指しました。特に、横須賀藩の特産品となる茶の栽培を奨励したことは、藩の経済に大きく貢献したと言えるでしょう。

また、忠受は自らも絵画に造詣が深く、華渓と号して作品を制作しました。文化人としての側面も持ち合わせていたことが伺えます。

死去とその後

文久元年（1861年）7月26日、江戸の外桜田屋敷で死去しました。享年41歳という若さでした。跡は長男の忠篤が継ぎました。

系譜

実父: 酒井忠実（播磨姫路藩主）
実母: 隆姫（西尾忠移の娘）
養父: 西尾忠固（遠江横須賀藩主）
正室: 錠（土岐頼功の養女、土岐頼布の娘）
子女:
西尾忠篤（長男）
本多忠恕（四男）
堀直武正室
育（松平信正室）
平松時厚室
* 加納久三郎室

西尾忠受は、藩主として藩財政の再建に尽力する一方で、文化的な活動も積極的に行った人物でした。その功績は、現在も遠江横須賀の地に語り継がれています。

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