見附島 (石川県)

見附島（みつけじま）

見附島は、石川県珠洲市に位置する無人島で、そのユニークな形状から軍艦島とも呼ばれています。この島は能登地方の文化や自然の象徴として親しまれています。見附島は能登半島国定公園の一部であり、石川県の天然記念物に指定されています。

地理

珠洲市の南部、鵜飼海岸の南東約200〜300メートルの距離に存在する見附島は、全長158.5メートル、最大幅45.3メートル、周囲は400メートルで、標高は28.8メートルです。島の頂部は2,000平方メートルほどの面積を持ち、モチノキやタブノキが生い茂っています。2023年にはドローンを用いて頂部の詳細な地形が明らかにされました。島内には見附神社があり、周囲にはクロマツやシイなどが生息しており、カラスやウなどの鳥類も観察されます。干潮時には島へアクセスできる踏み石が姿を現し、周辺は公園として整備されています。

地質と地形

見附島は、新第三紀中新世後期に形成された泥岩や珪藻泥岩から成り立っています。これらの地質は能登半島の北東部に広く分布しています。

自然災害による影響

過去数十年にわたり、見附島は地震や台風によりその形状が変化しています。1993年に発生した能登半島沖地震では島の一部が崩落し、2019年の東日本台風によって近隣の「小島」が消失しました。2020年以降、能登地区の群発地震により島の一部が相次いで崩れています。2022年6月には地震による崩落の様子が観光客により撮影され、2023年5月には再度大きな崩落が確認されました。加えて、2024年の能登半島地震では、カメラで記録された崩壊によって「軍艦島」として知られる神秘的な景観が大きく損なわれてしまいました。2025年には島の植生にも明らかに変化が見られ、草木の枯れが目立つようになっています。

小島の消失

見附島の近くには、かつて「小島」と呼ばれる珪藻土でできた岩が存在していました。これも「二島」として知られ、信仰の対象となっていましたが、浸食と台風の影響で完全に消失してしまいました。

名の由来

島名の「見附島」は、空海（弘法大師）が佐渡島からこちらに渡る際に最初に見つけた島に由来しています。また、地元の神話によれば、加志波良比古神が最初に発見した島ともされています。

文化的意義

この島は、銭湯絵師の中島盛夫により各地の銭湯にその風景が描かれるなど、根強い人気を誇ります。地元の人々や観光客に愛されている地点です。

アクセス

見附島へのアクセスは、北鉄奥能登バス見附島口バス停から徒歩約5分。以前は、のと鉄道能登線の鵜飼駅が最寄りでしたが、現在は廃止されています。自動車での訪問には、のと里山空港から約40分が目安とされます。

見附島は、その美しい自然と歴史的背景が密接に絡み合っている魅力的な島です。訪れる人々に感動を与えるスポットとして、これからも多くの人に愛され続けることでしょう。

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