野崎城 (河内国)

野崎城（のざきじょう）

野崎城は、大阪府大東市に存在した日本の城郭です。慈眼寺（野崎観音）の背後にそびえる山に築かれ、標高114.4mの山頂に本郭が設けられています。飯盛山の東側に位置する支脈の先端に築かれたこの城は、平地が少ない地形でありながら、交通の要衝であり、天然の要害としての役割も果たしていました。

概要

野崎城は、慈眼寺から飯盛山城へと続く登山道沿いに位置しています。この場所は古くから戦略上の要点とされており、その立地が城の重要性を示しています。

歴史

野崎城に関する歴史的な記録は限られています。河内国の守護であった畠山氏の内紛時に、畠山尚順が野崎城に籠城し、畠山義豊が攻めたという記述が残されているのみです。河内国の北半分における拠点であった若江城の支城として、守護代である遊佐氏の一族が守っていたと考えられています。

飯盛山城の築城後には、その出城としての役割を担っていたと考えられています。野崎城の築城や廃城に関する文献は残されていませんが、廃城時期は飯盛山城と同時期の天正4年（1576年）頃ではないかと推測されています。

構造

野崎城は、山頂に本郭を配置し、その東側には10m以上の堀切を設けて防御を固めています。本郭の西側と北側には出郭が設けられ、さらに西側の山麓の傾斜に沿って、3段にわたる4つの郭が配置されています。これらの構造から、限られた地形を最大限に活用した堅固な城であったことが伺えます。

城跡へのアクセス

車でのアクセス:
阪神高速13号東大阪線 水走出入口から国道170号旧道を北上
近隣に駐車場はないため、慈眼寺の参拝者用駐車場を利用
公共交通機関でのアクセス:
JR西日本 学研都市線 野崎駅から徒歩約10分で野崎観音へ
野崎観音からさらに徒歩約10分

参考文献

『日本城郭大系』第12巻、大阪・兵庫、新人物往来社、1981年3月。
『歴史散歩道大東』大東市立歴史民俗資料館。
『大東市史』 大東市教育委員会 編纂・発行、1973年3月

関連項目

日本の城一覧
野崎城 (曖昧さ回避) - 他の同名城。

外部リンク

野崎城周辺の地図/YAHOO!地図情報

もう一度検索