長尾薫 (神職)

長尾薫

長尾薫（ながお かおる、1904年10月28日 - 1982年2月22日）は、日本の神職。橿原神宮宮司を務め、神社本庁常務理事、奈良県神社庁長などを歴任しました。

生涯

出生と学歴

明治37年（1904年）10月28日、岡山県勝田郡豊並村（現奈義町）に生まれる。大正10年（1921年）に皇典講究所神職養成部（現國學院大學）に入学し、大正12年（1923年）に卒業。雅楽部も修了しています。

橿原神宮への奉職

大正12年（1923年）7月12日、橿原神宮に奉職し、会計課、祭儀課、庶務課などを経て、大正15年（1926年）に橿原神宮主典に就任。しかし、同年8月10日に依願免職しました。

地元勝田郡諸社への転任

大正15年（1926年）8月17日、勝田郡北吉野村の瀧神社社司に補任。同時に町川神社社掌を兼務。同年9月27日には宮内神社社掌も兼務しましたが、昭和2年（1927年）10月1日に瀧神社社司兼町川神社社掌・宮内神社社掌を依願免職しました。

諸社主典から神宮祠官へ

昭和2年（1927年）10月2日、浅間神社の主典に転任。昭和4年（1929年）8月31日、枚岡神社主典に転任。昭和7年（1932年）5月31日、伊勢神宮宮掌に就任。昭和12年（1937年）12月8日には神宮権禰宜に昇任しました。

橿原再奉職と権宮司就任

昭和12年（1937年）、橿原神宮に禰宜として還り、昭和17年（1942年）に権宮司に昇任。昭和18年（1943年）3月27日、劔神社宮司に転じました。また、大日本神祇会評議員も務めました。

三上山境内地確定を期して

昭和21年（1946年）7月、御上神社宮司に転任。長年の懸案であった三上山の境内地編入を実現させるため尽力し、昭和27年（1952年）1月に境内地として確定。昭和34年（1959年）には滋賀県神社庁参事を兼任しました。

橿原権宮司再任から宮司へ

昭和39年（1964年）、橿原神宮に戻り権宮司に復し、昭和46年（1971年）に橿原神宮宮司に昇任しました。宮司就任後は、橿原神宮の鎮座90年に向けた本殿以下御屋根葺替事業を行い、昭和55年（1980年）に記念大祭を斎行。また、『橿原神宮史』全三巻を刊行させました。昭和54年（1979年）に國學院大學理事、昭和55年（1980年）に神社本庁理事、昭和56年（1981年）には常務理事に就任。昭和57年（1982年）2月21日に神社本庁長老の称号を受け、翌日77歳で逝去しました。

人物

趣味は囲碁でした。

栄典

昭和11年（1936年）08月01日 - 叙正八位
昭和12年（1937年）12月09日 - 叙従七位

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