長野県企業局とは？意味をやさしく解説

長野県企業局について

長野県企業局は、長野県が運営する地方公営企業であり、県民生活に不可欠な水道事業と電気事業を主な事業として展開しています。1961年の発足以来、県内におけるエネルギー供給と水資源の安定供給に貢献してきました。

電気事業

長野県企業局の電気事業は、1958年にその歴史をスタートさせました。現在、3つの直轄ダムと16か所の水力発電所を所有しており、県内の総世帯数の約12.7%にあたる約104,000世帯分の電力を供給しています。

発電所一覧

企業局が運営する主な発電所は以下の通りです。

天竜川水系（三峰川）

美和発電所：12,200kW（美和ダム）
春近発電所：23,600kW（高遠ダム）
高遠さくら発電所：199kW（高遠ダムの維持放流水を利用）

天竜川水系（その他）

西天竜発電所：3,200kW（改修中、2021年度運転開始）
与田切発電所：6,300kW
横川蛇石発電所：199kW（横川ダムの放流水を利用）
信州もみじ湖発電所: 199kW (箕輪ダムの放流水を利用, 2021年運転開始)
くだものの里まつかわ発電所: 380kW (片桐ダムの放流水を利用, 2021年運転開始)

天竜川水系（小渋川）

四徳発電所：1,800kW
小渋第一発電所：3,000kW（小渋ダム）
小渋第二発電所：7,000kW（小渋ダム）
小渋えんまん発電所：199kW（小渋第二発電所の冷却水を利用）
小渋第三発電所：550kW（小渋ダム）
大鹿発電所：10,000kW
大鹿第二発電所：5,000kW

千曲川水系（神川）

菅平発電所：5,400kW（菅平ダム）

犀川水系（裾花川）

裾花発電所：14,600kW（裾花ダム）
奥裾花発電所（きなさ発電所）：1,700kW（奥裾花ダム）
奥裾花第２発電所（水芭蕉発電所）：999kW（奥裾花ダムの融雪水を利用）

これらの発電所は、ダムの放流水や冷却水、融雪水などを有効活用した小水力発電も積極的に導入しており、環境負荷の低減に貢献しています。

電力の供給

発電された電力は、「信州Greenでんき」プロジェクトを通じて、中部電力、丸紅新電力、みんな電力の3社によるコンソーシアムにより、県内企業や一般家庭、さらには首都圏の保育園などへ供給されています。

水素ステーション

企業局では、川中島水素ステーションにおいて、電気と地下水を活用した水素エネルギーの実証モデル事業も進めています。

水道事業

長野県企業局の水道事業は、県内2つの地域で展開されています。

上水道事業

長野地域では、1963年から上水道事業を開始しました。

供給対象地域：長野市（篠ノ井、川中島、更北地区全域、信更地区の一部）、千曲市（桑原、八幡地区を除く）、上田市（塩田、川西地区の一部）、埴科郡坂城町
取水水源：千曲川、地下水（長野市内2か所）

水道用水事業

松本地域では、1963年から水道用水事業を開始しました。

供給対象地域：松本市、塩尻市、東筑摩郡山形村
取水水源：奈良井ダム（奈良井川）

過去の事業

企業局は、過去には以下のような事業も手掛けていました。

ガス事業：1963年から都市ガス事業を開始しましたが、2005年に長野都市ガスへ事業譲渡しました。
住宅事業：県営住宅の供給事業を行っていましたが、1969年に長野県住宅部へ事業を継承しました。
用地開発事業：団地開発を行っていましたが、1981年に長野県住宅部と長野県住宅供給公社へ事業を継承しました。
有料道路事業：有料道路の整備事業を行っていましたが、長野県道路公社や長野市へ道路管理を移管しました。
観光施設事業：保健休養地の整備やホテル運営などを行っていましたが、2008年に事業を終了しました。

まとめ

長野県企業局は、長野県民の生活を支える重要な役割を担っており、電力と水の安定供給を通じて、地域社会の発展に貢献しています。また、再生可能エネルギーの活用や水素エネルギーの実証実験など、未来に向けた取り組みも積極的に進めています。

近隣の公営事業者

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外部リンク

* 長野県ホームページ企業局

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