関東鉄道取手営業所

関東鉄道取手営業所

関東鉄道取手営業所は、かつて茨城県取手市駒場一丁目にあった関東鉄道のバス営業所です。現在は待機場として利用されています。この営業所は、関東鉄道常総線寺原駅に隣接しており、以前は「寺原車庫」とも呼ばれていました。営業所略記は「TR」でした。

歴史

2017年12月16日、取手営業所は水海道営業所と統合され、新たに守谷営業所となりました。これにより、取手営業所の歴史に幕を閉じましたが、その路線と車両は守谷営業所に引き継がれました。

運行路線

統合時、取手営業所は取手駅と周辺の団地を結ぶ路線を中心に、取手市、つくばみらい市、守谷市で路線バスを運行していました。また、スクールバスや取手市コミュニティバスの一部も担当していました。

一般路線

取手駅東口 - 井野団地 - 取手駅東口（井野団地循環）：均一運賃で深夜バスも運行。
取手駅西口 - 取手中央タウン - 江戸川学園：深夜バスあり。
取手駅西口 - 取手中央タウン - 取手スポーツセンター - 戸頭駅
取手駅西口 - JAとりで総合医療センター
取手駅西口 - 谷井田 - けやき通り中央 - ひがし野三丁目 - 守谷駅東口：つくば中央営業所、水海道営業所との共同運行。
取手駅西口 - 谷井田 - 豊体：かつては伊奈中央が終点。

コミュニティバス

ことバス（取手市）

契約貸切運行

キヤノン送迎バス（社員専用）：取手駅西口 - キヤノン
取手競輪場ファン送迎バス：取手駅西口 - 取手競輪場、守谷駅 - 取手競輪場

廃止路線

取手駅西口 - 天王台駅北口 - 我孫子駅
取手駅西口 - 谷井田 - 豊体 - 守谷駅（東口）
取手駅西口 - 藤代高校 - 酒詰 - 聖徳学園
取手駅西口 - 聖徳学園
取手駅東口 - 片町 - 井野団地
藤代駅（北口） - 聖徳学園

車両

取手営業所は、取手駅と団地を結ぶ路線が中心で、キヤノンや江戸川学園といった施設への輸送需要も高かったため、大型車が主体でした。他社からの移籍車も多く導入されていましたが、2001年には取手市の補助金により、関東鉄道初のノンステップバスが導入されました。その後も低床バスの導入が進み、2016年には新型エルガとエルガハイブリッドが配置されました。新車には「取手市バリアフリー補助車両」の表記がありました。

主な移籍元は京成バスで、近年では東急バスや立川バスからの車両も導入され、低床化が進められました。かつては西武バスからの移籍車も多数ありましたが、現在はすべて廃車となっています。また、取手市コミュニティバス「ことバス」用として、三菱ふそう・エアロミディMEのCNG仕様車や日野・ポンチョ、予備車として三菱ふそう・ローザなどのマイクロバスも配置されていました。

営業所の敷地は狭く、20両程度しか駐車できなかったため、一部の車両は近隣の駐車場を借りていました。新車導入時には、既存の車両が近隣営業所に転属することもありました。

その他

取手営業所は、茨城県南地域の中で最も東京に近いエリアに位置していたため、通勤・通学の需要が高く、多くの新しい試みが導入されました。

ワンマンカー：1970年、「井野団地循環」に導入
深夜バス：1987年、「井野団地循環」と「取手駅西口 - 江戸川学園」に導入
ノンステップバス：2001年、県内初導入
ICカード：2003年12月22日 - 2010年3月31日、試行運用
PASMO：2015年10月1日、水戸営業所とともに初導入

寺原駅とバス専用踏切

寺原駅前はバス操車場と一体化しており、駅利用者は操車場内を歩く必要がありました。操車場から県道への取付道路が狭いため、バスはバス専用踏切をクランク状に渡ってから県道に出る必要がありました。このバス専用踏切は、県道の踏切に隣接しており、列車接近時に閉まる遮断機と、バス通過時のみ開く遮断機が二重に設置されていました。

参考資料

加藤佳一編著『バスジャパン ニューハンドブックス 25 関東鉄道』BJエディターズ、1998年
加藤佳一編著 『バスジャパン ハンドブックシリーズR 61 関東鉄道』 BJエディターズ、2007年

関連項目

大利根交通自動車

外部リンク

取手営業所路線図

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