陶成章

陶成章（とう せいしょう）

陶成章は、1878年1月24日に生まれ、1912年1月14日に亡くなった清末の革命家である。彼は光復会を組織し、その主要メンバーとして活躍した。彼の字は希道、号は煥卿であり、会稽県（現在の柯橋区）陶堰西上塘村に生まれ育った。

生い立ちと教育

陶成章の家系は江西省潯陽に起源を持ち、内乱を逃れて浙江省へ移住した。彼の祖先である陶岳は、中国の詩人陶淵明の子孫とされている。陶成章は6歳で陶氏義塾に入学し、早くから学び始め、その才能を発揮した。15歳になると私塾の教師として教鞭をとり、さらに19歳の時には東湖通芸学堂で教育を行うまでになった。

その後、義和団の乱の際には混乱に乗じて頤和園に潜入し、西太后を暗殺しようとしたが、計画は失敗に終わった。

留学と革命運動の始まり

1902年、陶成章は蔡元培の支援により日本の清華学校に留学。その後、成城学校を経て翌年に帰国した。1904年には蔡元培や龔宝銓と共に上海で光復会を設立し、彼はこの中で連絡業務を担当した。また、1905年には紹興で会党の人材を革命運動に育成するための大通学堂を設立した。

1906年には再び日本を訪問し、中国同盟会にも参加したが、帰国後の1907年、革命運動の活動が影響し、清朝から指名手配を受け、マレー半島に逃れることになった。この地でも革命の宣伝活動を行った。1908年には三度目の日本訪問を果たし、同盟会の機関紙「民報」の編集に携わった。

光復会の再結成と活動

同盟会は内部で分裂が生じ、その後、1910年には章炳麟と共に光復会を再結成する。この際、章が会長に、陶成章が副会長に就任した。武昌起義が勃発すると、陶成章は上海に戻り旧光復会を召集して革命活動を推進する。同時に、杭州での革命の計画にも取り組み、実際に達成されると、浙江省臨時参議会議長に就任した。

暗殺とその後

しかし、彼の革命的な活動は病気によって引き裂かれ、1912年1月14日、上海フランス租界の金神父路広慈医院に入院中、元光復会の会員である王竹卿によって暗殺された。この事件は孫文や陳其美との不和が背景にあるとされ、蔣介石の策動とも関わっていると言われている。彼の死後、上海では大規模な追悼式典が開かれ、彼の遺骨は杭州に埋葬された。

陶成章の著書には『浙案紀略』や『中華民族力務消長史』などがあり、彼の思想や活動は後世に影響を与えた。また、湯志鈞によって『陶成章集』が編纂され、その業績が記録されている。彼の生涯は、近代中国の革命運動の重要な一端を形成している。

もう一度検索