雄川の滝

雄川の滝

鹿児島県肝属郡南大隅町に位置する雄川の滝は、大隅半島の南部にあり、その美しい景観で知られています。南大隅町の中心部を流れる雄川の上流に位置し、市街地から車でアクセスできます。駐車場から遊歩道を進むと、落差46メートル、幅60メートルの滝が現れます。

滝の景観

滝を取り巻く地形は、シラス台地が川の浸食によって形成されたものです。滝壺の水面は、エメラルドグリーンに輝き、その美しさは訪れる人々を魅了します。柱状節理が連なる岩肌からは伏流水が流れ出し、独特の景観を作り出しています。この美しい滝の様子は、江戸時代後期の1843年に編纂された「三国名勝図会」にも紹介されており、古くからその名が知られていました。

歴史と観光

近年では、2013年に鹿児島銀行のカレンダーに採用されたことをきっかけに、観光客が増加しました。さらに、2018年放送の大河ドラマ『西郷どん』のオープニング映像に使用されたことで、その人気はさらに高まりました。雄川の滝は、大隅南部県立自然公園に属していましたが、2018年8月10日には、滝とその下流の渓谷を含む95ヘクタールが霧島錦江湾国立公園に編入されました。

アクセスと周辺情報

雄川の滝へは公共交通機関がないため、車でのアクセスが必要です。駐車場（70台収容）からは、遊歩道が整備されており、滝壺を間近に見ることができる展望所まで徒歩でアクセスできます。また、滝壺を見下ろす上流展望所もあります。遊歩道は全長1,200メートルで、雄川の清流に沿って整備されており、途中には滝見大橋も見られます。滝壺には木製の二階建て展望所があり、水量の多い時期にはエメラルドグリーンの色が薄くなることがあります。遊歩道の下流には、鹿児島県最大級の雄川発電所があり、滝のすぐ上流で取水が行われています。

注意点

駐車場から滝までの道は、一部狭くなっている箇所があるため、運転には注意が必要です。また、遊歩道は整備されていますが、足元には注意が必要です。滝壺の展望所からは、迫力のある滝の姿を間近に見ることができますが、水量の多い時は足元が濡れることがあります。

まとめ

雄川の滝は、その美しい景観と歴史的な背景から、多くの人々を魅了する観光スポットです。エメラルドグリーンの滝壺や、柱状節理の岩肌、遊歩道から見える美しい景色など、見どころがたくさんあります。南大隅町を訪れた際には、ぜひ雄川の滝を訪れて、自然の美しさを堪能してください。

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