雅江県

雅江県（ニャクチュ）

雅江県は、中国四川省カンゼ・チベット族自治州の南部に位置する県です。チベット語ではニャクチュ（nyag chu）、亜曲喀とも呼ばれます。ニャクチュとは「河口」を意味し、古くから雅礱江の重要な渡し場であったことが県名の由来となっています。

雅江県はチベット高原の東南端に位置し、大雪山脈が県内を縦断しています。そのため、県内のほとんどが標高3,000mを超える山地であり、5,000m級の高山も35座存在します。雅礱江とその支流が県内を北西から南へと流れています。

かつては吐蕃の勢力下にあった雅江県ですが、清の時代に入り、康熙58年（1719年）に河口鎮に雅礱江の渡し場が設けられ、軍事上の要地として重視されました。清朝末期には、土司による間接支配から県を設置する直接支配へと移行し、1908年に河口県が設置され、1914年に雅江県と改称されました。

雅江県の人口は約4万人であり、そのうちチベット族が約3万人を占めています。その他、漢族、回族、イ族、羌族などの民族が暮らしています。

（行政区画に関する詳細な情報は省略）

雅江県はマツタケの一大産地として知られており、中国食用菌協会から「中国マツタケの郷」の称号を授与されています。標高3,500mを超えるクヌギ林で育つ雅江県のマツタケは、年間1,000トンもの生産量を誇ります。

- G318国道（川蔵公路）が東西に貫通しているほか、雅道公路や雅新公路などの幹線道路が交わっています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。