雲の上団五郎一座

雲の上団五郎一座：舞台、映画、そしてテレビへ

『雲の上団五郎一座』は、1960年の初演以来、長きにわたり愛され続ける人気作品です。舞台、映画、そしてテレビと、様々なメディアで展開され、その魅力を広く伝えてきました。本記事では、この作品の歴史、キャスト、スタッフ、関連作品などについて詳細に解説します。

舞台：大ヒットから続編へ

1956年から東京宝塚劇場で上演されていた菊田一夫原作・脚本の喜劇シリーズにおいて、1960年12月に初演された『雲の上団五郎一座』は、大きな成功を収めました。その人気を受け、『雲の上団五郎一座　ブロードウェイへ行く』、『雲の上団五郎一座　故郷へ行く』といった続編も制作され、舞台の上で賑やかな笑いを届け続けました。

映画：銀幕での活躍

1962年4月15日、宝塚映画製作により『雲の上団五郎一座』が映画化され公開されました。カラー作品で、上映時間は84分。フランキー堺、三木のり平、榎本健一といった豪華キャストが顔を揃え、舞台とはまた違った魅力で観客を魅了しました。翌年には続編『続　雲の上団五郎一座』も公開され、映画界においてもその存在感を示しました。

キャスト：豪華俳優陣

映画版『雲の上団五郎一座』には、フランキー堺、三木のり平、八波むと志、水谷良重、榎本健一、花菱アチャコ、高島忠夫、清川虹子、北川町子、筑波久子、森川信、由利徹、佐山俊二、南利明、藤田まこと、沢村いき雄、内田朝雄、早崎文司、和気成一、丘寵児、古川保夫といった、当時を代表する多くの名優が参加していました。それぞれの個性豊かな演技が、作品に深みと華やかさを与えています。

テレビ：NET版、日本テレビ版、そして関西テレビ版

『雲の上団五郎一座』は、テレビでも数々の番組として放送されました。

まず、1965年にはNETテレビ（現・テレビ朝日）で放送されたシリーズがあります。榎本健一を座長とする貧乏一座の奮闘を描いたこの番組は、劇場での録画放送という当時としては珍しいスタイルで制作されました。しかし、榎本の健康状態の影響もあり、3ヶ月で終了しました。

1978年には日本テレビ系列の『木曜スペシャル』で特別番組として放送。日本劇場での公演を収録したもので、複数の劇中劇が放送されました。

さらに、1979年には関西テレビ制作、フジテレビ系列の『花王名人劇場』で『年忘れ　雲の上団五郎一座』が放送され、再びテレビでその笑いがよみがえりました。

これらのテレビ版では、それぞれの放送局の特色を活かしつつ、『雲の上団五郎一座』の世界観が表現されています。特に、榎本健一版は往年のエノケンギャグが再評価されたというエピソードも残っています。志村けんが、この番組を見てお笑いの道を目指したという逸話も有名です。

スタッフ：制作を支えた人々

映画版、テレビ版の制作には、多くのスタッフが携わっていました。監督、脚本家、撮影、美術、音楽、編集など、それぞれの分野のスペシャリストが力を合わせ、作品を作り上げてきました。彼らの技術と情熱が、『雲の上団五郎一座』の成功に大きく貢献しています。

関連図書

『雲の上団五郎一座』に関連する書籍も数多く出版されています。これらの書籍は、作品の歴史や背景、キャスト、スタッフなどについて、より深く理解するのに役立ちます。

ジャニーズWEST版：新たな解釈

2015年には、ジャニーズWESTが主演を務める舞台『なにわ侍　団五郎一座』が上演されました。『雲の上団五郎一座』をモデルにしたこの作品は、新たな解釈と演出で、現代の観客を魅了しました。

まとめ

『雲の上団五郎一座』は、舞台、映画、テレビと、様々な形で愛され続けてきた作品です。その歴史、キャスト、スタッフ、そして関連作品を通じて、日本の演劇、映画、テレビ史における重要な位置を占めていることがわかります。今後も、その魅力は多くの人々に受け継がれていくでしょう。

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