青木賢人

青木賢人（あおき たつと）

プロフィール

青木賢人氏は、1969年10月生まれの日本の地理学者です。地形学、特に氷河地形の研究を専門とし、地域防災に関する知識も持ち合わせています。現在、金沢大学人間社会研究域地域創造学系准教授として教鞭を執る傍ら、国内外の災害に関する情報発信など、多岐にわたる活動を展開しています。

学歴

東京都練馬区で生まれ、神奈川県立麻溝台高等学校を経て、1988年に東京学芸大学教育学部初等教育教員養成課程社会専攻へ進学しました。1992年には木曽駒ヶ岳の氷河・周[[氷河地形]]に関する卒業論文を執筆し卒業。その後、1年間の研究生期間を経て、1993年に東京大学大学院理学系研究科修士課程に進みました。1995年には修士（理学）の学位を取得し、博士課程へ進学。2000年3月には、「日本列島中部山岳地域における第四紀末期の氷河地形発達史」で博士（理学）の学位を取得しました。

職歴

博士号取得後、東京大学大学院理学系研究科研究生を経て、社会福祉法人恩賜財団母子愛育会のリサーチレジデントとして東京大学空間情報科学研究センターに所属しました。その後、日本学術振興会特別研究員DCとして北海道大学低温科学研究所に在籍しました。2002年5月には金沢大学文学部史学科地理学コースの助教授となり、大学院文学研究科修士課程と大学院自然科学研究科博士後期課程も担当しました。2004年から2016年までは、東京大学空間情報科学研究センター客員助教授も兼任。2005年3月には金沢大学自然計測応用研究センター兼任となりましたが、このセンターは2007年に環日本海域環境研究センターに改組されました。
2007年の制度変更により准教授となり、2008年の金沢大学の改組に伴い、人間社会研究域人間科学系所属、人間社会学域地域創造学類環境共生コース専任、人間社会学域人文学類人間科学コース地理学専門分野準専任となりました。2012年には金沢大学大学院人間社会環境研究科博士前期課程地域創造学専攻の担当となりました。

研究活動と受賞

青木氏は、氷河地形研究において数々の業績を挙げています。特に、2001年には「Late Quaternary Equilibrium Line Altitude in the Kiso Mountain Range, Central Japan」の研究で日本地理学会研究奨励賞を、また「10Be露出年代法を用いた氷成堆積物の形成年代の測定」の研究で日本第四紀学会学会賞を受賞しました。
2023年9月にはモロッコ地震に現地で遭遇し、専門家として情報発信を行いました。

地域社会への貢献

青木氏は、研究活動のみならず、地域社会への貢献も積極的に行っています。白山手取川ジオパークの推進協議会学術会議委員として活動し、2023年のユネスコ世界ジオパーク認定に尽力しました。この功績が認められ、長谷川卓氏、平松良浩氏と共に白山市市政功労者表彰（文化賞）を受賞しました。
また、2024年の能登半島地震や能登半島豪雨に際しては、金沢大学の専門家として、多方面から情報発信を行いました。

主な著書

青木氏は、以下の共編著を手がけています。

『日本の地形レッドデータブック 第1集』古今書院、1994年（小泉武榮との共編著、新装版2000年）
『日本の地形レッドデータブック 第2集』古今書院、2002年（小泉武榮との共編著）
『温暖化と自然災害 世界の六つの現場から』古今書院、2009年（日本地理学会災害対応委員会、平井幸弘との共編著）

外部リンク

研究者情報: KAKEN, researchmap, J-GLOBAL
文献情報: CiNii Research, IRDB
Facebook: 青木賢人 (kentaoki1969)
* Youtube: Youtube上にある青木関連の動画集

青木賢人氏は、学術研究と社会貢献の両面で活躍する、現代社会に不可欠な地理学者の一人と言えるでしょう。

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