飯田祐史

飯田祐史：騎手から調教師へ、サラブレッド一家が紡ぐ競馬人生

飯田祐史調教師は、1974年生まれ、滋賀県栗東市出身。元騎手である父、飯田明弘氏の影響を受け、1993年、競馬学校卒業と同時に騎手としてデビューしました。叔母はタレントの足立梨花です。

デビュー年は1993年。初騎乗は阪神競馬場で行われた4歳未勝利戦で、同日には初勝利も飾る鮮やかなスタートを切りました。1年目から19勝を挙げ、中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞するなど、早くから頭角を現しました。その後、2004年まで12年連続で2桁勝利を記録するなど、関西を代表する中堅騎手として活躍しました。

騎手時代は、メイショウオウドウとのコンビで数々のレースを戦い、2000年には産経大阪杯で重賞初勝利を挙げました。また、アグネスデジタルやグラスワンダーといった強豪馬と競り合い、上位入賞を果たすなど、その実力を証明しました。

1999年には自己最多となる42勝を記録し、夏の小倉競馬場でリーディングを獲得。同年のローズステークスではブゼンキャンドルに騎乗し、3着と好走。秋華賞への優先出走権を獲得するも、マカオでの国際交流競走への派遣が決まり、鞍上を他騎手に譲りました。しかし、マカオでは海外初勝利を挙げ、その実力は国際舞台でも通用することを示しました。

2002年にはメジロマイヤーで、雪が舞うきさらぎ賞を制覇。未勝利勝ちから3連勝での重賞初制覇は、大きな話題となりました。しかし、同年2月には落馬事故により重傷を負い、3ヶ月の休養を余儀なくされました。復帰後も活躍を続け、小倉記念など重賞2勝を含む22勝を記録しました。しかし、この事故以降は年間勝利数が減少。2005年には7勝と、初めて1桁勝利に終わりました。

その後も地道な努力を続け、2010年には単勝万馬券を演出するなど、勝利を掴み続けました。2011年にはキョウワジャンヌで秋華賞で2着に入るなど、高い実力を示し続けました。

2012年には調教師試験に合格。騎手と調教師の両方の免許を持つ貴重な存在となりました。そして、2013年、騎手生活に幕を閉じました。騎手生活最後の勝利馬となったウイングザムーン、最後の騎乗馬となったルスナイスナイパーと共に、華々しい引退セレモニーが行われました。

騎手引退後は、父の厩舎で技術調教師として活動。ヨーロッパの競馬事情を学ぶため、フランスのシャンティイにあるパスカル・バリー厩舎で研修を行いました。そして2014年、父の引退に伴い、自身も調教師として厩舎を開業しました。

調教師としては、騎手時代から縁の深いメイショウマンボを管理。メイショウマンボはGI競走で3勝を挙げ、調教師としての飯田氏の能力の高さを証明しました。また、メイショウダッサイを管理し、小倉サマージャンプ、中山大障害、中山グランドジャンプなど、GI競走を複数制覇するなど、大きな成功を収めました。更に、エイティーンガールがキーンランドカップを制覇するなど、平地競走でも重賞勝利を挙げています。2020年には、通算100勝を達成しました。

飯田祐史調教師は、騎手時代から調教師時代まで、数々の困難を乗り越え、華麗なる成功を収めてきました。その背景には、父である飯田明弘氏との絆、そして競馬への熱い情熱がありました。彼の物語は、競馬界における親子二代に渡る成功譚であり、多くの人々に感動と勇気を与え続けています。

主な騎乗馬

メイショウオウドウ (産経大阪杯、鳴尾記念)
メジロマイヤー (きさらぎ賞)
アラタマインディ (小倉記念)
キョウワジャンヌ (秋華賞2着)
ブゼンキャンドル (ローズステークス3着)

主な管理馬

メイショウマンボ
メイショウダッサイ (小倉サマージャンプ、中山大障害、中山グランドジャンプ)
エイティーンガール (キーンランドカップ、京阪杯)

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