高木真一 (レーサー)

高木真一のプロフィール

高木真一（たかぎ しんいち）は、1970年5月6日生まれで、山口県柳井市から来た日本のレーシングドライバーです。彼は1990年に鈴鹿フレッシュマンレースのホンダ・シビッククラスでレースデビューを果たしました。その後のキャリアでは数々の著名なレースシリーズで素晴らしい成績を残し続けています。

レーシングキャリアの始まり

高木は1993年から2年間、FJ1600に参加し、技術を磨きます。その後、1995年には英国のフォーミュラ・ボクスホールでさらなるトレーニングを受けました。帰国後は、山口県のディーラーでメンテナンスの仕事をしながら、1997年にはフォーミュラ・トヨタWEST（西日本シリーズ）で全戦優勝を果たし、チャンピオンの称号を手にしました。

全日本GT選手権での活躍

1998年、全日本GT選手権（JGTC）GT500クラスにスープラでデビューし、翌1999年にはGT300クラスで土屋エンジニアリングからトヨタ・MR2をドライブし、チームタイトルを獲得しました。2001年以降はARTAからトヨタ・MR-Sで参戦し、大きな成功を収めます。2010年まで新田守男とのコンビで活動し、2002年にはチャンピオンとなりました。

その後も高木は様々な車両でレスポンスを活かし、ガライヤに変更後は、2004年には1ポイント差でシリーズ2位、2005年にはシリーズ3位を獲得するなど、安定した成績を収めました。2006年からはaprからMR-Sに乗り換え、2007年から2012年までは再びガライヤでレースを展開。在籍中の2008年と2010年にはシリーズ2位となるなど、卓越した才能を発揮しました。

車両変更と最新の成果

2013年にレギュレーション変更があったため、ガライヤの使用ができなくなり、高木はホンダ・CR-Zにて参戦します。2016年からはBMW・M6 GT3へと変わり、この間に2018年第2戦富士では通算19勝目をあげ、GT300クラスにおける最多勝利の記録を更新しました。さらに、2019年にはホンダ・NSX GT3にスイッチし、49歳にして17年ぶりにGT300の王者に輝きました。

若手育成とチーム活動

高木はレーシングドライバーとしての活動に加え、‘Bionic Jack Racing’というレーシングチームを立ち上げました。このチームでは、レーシングカーのメンテナンスや若手選手の育成に注力しています。“Bionic Jack”は、高木のニックネームに由来しています。彼の指導の下では、福住仁嶺や大湯都史樹といった選手がGT500クラスへとステップアップするなど、その育成活動も評価されています。

人物的魅力

高木は釣りを趣味とし、川から海にかけて幅広い経験を持っています。また、釣りメディアにも登場するなど、彼の多才さを示す一面です。さらに、同時期に英国でレース留学していた仲間たちとの深い絆や、長年のパートナー新田守男との信頼関係が特筆されます。新田と高木は2011年以降は別々のチームで戦っていましたが、2022年から新田のチームに移籍し再びコンビを組むことになりました。これは高木が若手育成の役割を引き受けることを辞退し、「最後は新田さんと組みたい」と述べたことに起因しています。

高木真一の数十年にわたるレーシングキャリアはただの成功譚にとどまらず、若手の指導や仲間との絆を大切にする彼の人柄を強く印象づけるものです。

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