鴨池新町

鹿児島市鴨池新町：行政と歴史が交差する街

鹿児島市鴨池新町は、鹿児島県庁をはじめとする行政機関が集まる、県の中心的な役割を担う町です。郵便番号は890-0064で、2020年4月1日現在、5,687人が居住し、2,717世帯が生活を営んでいます。町内全域で住居表示が実施されており、計画的に整備された街並みが特徴です。

行政の中枢

鴨池新町には、鹿児島県庁（行政庁舎、議会庁舎、警察庁舎）が置かれ、県の行政、立法、警察の中枢を担っています。県庁所在地としての機能が集中しており、県政運営の要となっています。

交通の要衝

町の南部にある鹿児島港鴨池港区（通称：鴨池港）は、大隅半島と薩摩半島を結ぶ「鴨池・垂水フェリー」の発着港であり、地域間の交通を支える重要な役割を担っています。かつては鹿児島空港が所在していた場所でもあり、交通の要衝としての歴史も持ち合わせています。

地理

鹿児島市中部に位置し、北に鴨池、与次郎、西に三和町、真砂本町、真砂町、南東に新栄町と隣接し、東から南にかけては鹿児島湾に面しています。町の中央を県道218号線が南北に走り、沿線には県庁や県警本部が位置しています。

歴史

鹿児島空港時代

1938年、現在の鴨池新町にあたる場所に飛行場が建設され、その後、軍用飛行場として使用されました。第二次世界大戦終戦後、1957年に鹿児島空港として開港しましたが、ジェット機の導入や大型化に伴い、1972年に姶良郡溝辺町（現在の霧島市）へ移転しました。

鴨池海浜ニュータウン開発

空港移転後の跡地は、1975年から「鴨池海浜ニュータウン」として再開発されました。住宅地区の整備が進められ、高層住宅団地が建設されたほか、建物の色彩計画も実施され、「かもいけホワイト」「かもいけタン」「かもいけブラウン」といった独特の色調が用いられました。

町の設置

1976年5月20日、郡元町の一部が分離し、鹿児島市の町「鴨池新町」が設置されました。その後、1976年と1986年にそれぞれ埋め立てられた公有水面が編入され、現在の町域が形成されました。

1996年には、県庁舎、警察庁舎、議会庁舎が山下町から移転し、行政機能が強化されました。

町名の由来

町名は、埋め立てによって造成された「鴨池海浜ニュータウン」に由来します。

地区計画

鴨池ニュータウン業務地区地区計画が定められており、行政・業務地区、地区サービス施設地区、業務・商業・文化関連地区が区分されています。

主な施設

公共施設
鹿児島県庁舎（行政庁舎、議会庁舎、警察庁舎）
鹿児島地方法務局
鹿児島市水道局
鹿児島県赤十字会館
鹿児島県赤十字血液センター
鹿児島県市町村自治会館
鹿児島県社会福祉センター
鴨池緑地公園
鴨池緑地球技場
鴨池緑地庭球場

教育施設
鴨池しらうめ幼稚園
太陽の子幼稚園

医療施設
鹿児島市医師会病院

商業施設
いわさきコーポレーション
九電工鹿児島支社

人口

1985年には6,870人の人口を抱え、鹿児島市内の町では上位に位置していました。2010年には5千人台となり、依然として市内で上位の人口規模を維持しています。

学区

市立小中学校の学区については、学校教育課にお問い合わせください。

交通

道路
鹿児島県道218号鹿児島港下荒田線

航路
鹿児島港鴨池港区
鴨池・垂水フェリー（大隅交通ネットワーク）

まとめ

鴨池新町は、鹿児島県の行政の中枢を担い、交通の要衝としての役割も果たす、歴史と機能性が融合した町です。計画的なニュータウン開発により、住みやすい環境が整備されています。かつて空港があった場所という歴史も持ち合わせ、様々な面で鹿児島県を代表する地域と言えるでしょう。

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