鶴崗市

鶴崗市（ヘガン）とは

鶴崗市（かくこう-し、ヘガン-し）は、中華人民共和国黒竜江省に位置する地級市です。かつては炭鉱の町として知られていましたが、近年は資源の枯渇による経済の衰退が課題となっています。

地理

鶴崗市は、黒竜江省の北東部に位置し、ロシアとの国境に接しています。アムール川（黒竜江）や松花江などの河川が流れ、肥沃な松嫩平原が広がっています。気候は亜寒帯冬季少雨気候で、冬は寒さが厳しく、夏は比較的過ごしやすいのが特徴です。

歴史

鶴崗の地は、古くは粛慎、挹婁などの民族が居住していました。唐代には渤海国が黒水都督府を置き、遼代には女真五国部、金代には胡里改路、元代には水達達路、明代には奴児干都司、清初には黒竜江将軍の管轄下に置かれました。

1906年に湯原県が設置されると、鶴崗地区はその管轄となりました。1914年に石炭が発見されると人口が急増し、1918年には興華煤鉱公司が設立され本格的な採掘が開始されました。1926年には炭鉱から蓮江口までの鉄道が開通し、都市化が進みました。1929年には興山県が設置されました。

満洲国時代には興山鎮は湯原県鉱山保、興山街と改称され、1944年には鶴崗街に改編されました。戦後、興山鎮は1945年に市制を施行し、1949年に鶴崗市と改称されました。

1946年からは満州に抑留された日本人約1700人が炭鉱労働を強いられました。彼らの多くはシベリアからの逆送者や満蒙開拓青少年義勇軍隊員でした。1953年、高良とみ参議院議員の尽力により、彼らの引き揚げが実現しました。

黒竜江省の主要な炭鉱地帯として発展しましたが、資源の枯渇により衰退し、2011年には資源枯渇都市に認定されました。2021年には財政難から公務員採用計画の中止を発表し、注目を集めました。

行政区画

鶴崗市は、6つの市轄区と2つの県を管轄しています。

市轄区:
向陽区
興山区
工農区
南山区
興安区
東山区
県:
蘿北県
綏浜県

経済

かつては石炭産業で栄えましたが、資源の枯渇により経済は衰退しています。近年は、観光業や農業に力を入れていますが、依然として経済状況は厳しい状況です。

交通

鶴崗市は、鉄道、道路、空路などの交通網が整備されています。

鉄道：鶴崗線、鶴北線
道路：鶴大高速道路、G201国道、G332国道

教育

鶴崗市には、以下の大学があります。

鶴崗鉱業局職工大学
鶴崗師範高等専科学校

観光

鶴崗市には、以下のような観光スポットがあります。

鶴崗国家森林公園
黒竜江三峡国家森林公園
黒竜江鶴崗市国家鉱山公園
奥里米城址
中興城址
東北電影制片庁
南大営
名山口岸

その他の情報

鶴崗市は、酸菜、ハルビンビール、東北菜などの食文化でも知られています。

また、アムール川（黒竜江）、松花江、松嫩平原、小興安嶺山脈などの自然に囲まれています。

まとめ

鶴崗市は、かつては炭鉱で栄えた都市ですが、資源の枯渇により経済は衰退しています。しかし、豊かな自然や歴史的な観光スポットがあり、新たな観光地としての可能性を秘めています。

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