1891年の相撲

1891年（明治24年）の相撲界は、東京相撲、大阪相撲、そして両者が合併した相撲興行が展開された年でした。各地で様々な出来事があり、力士の誕生と死、そして合併相撲など、相撲史における重要な動きが見られました。

本場所

1891年には、以下の場所で本場所が開催されました。

1月場所（東京相撲）
会場：本所回向院
日程：1月10日より晴天10日間
3月場所（東京大阪合併相撲）
会場：長堀土佐稲荷神社
日程：3月8日より晴天10日間
大阪相撲からは広角組が参加しました。
5月場所（東京相撲）
会場：本所回向院
日程：5月9日より晴天10日間
この場所には大阪相撲の広角組が参加しました。
9月場所（大阪相撲）
会場：難波新地新金比羅神宮
日程：9月15日より晴天10日間
10月場所（三都合併相撲）
会場：本所回向院
日程：7日間

これらの場所では、各地の力士たちが熱戦を繰り広げました。特に3月場所と5月場所では、東京相撲と大阪相撲の力士が合同で興行を行い、当時の相撲界の勢力図を反映するものでした。

誕生

1891年には、後に相撲界で活躍する力士たちが誕生しました。

4月15日 - 大蛇潟粂藏（おおだかたくめぞう）：最高位関脇、錦嶋部屋所属。
5月1日 - 石山曻之助（いしやましょうのすけ）：最高位前頭筆頭、雷部屋所属。
5月15日 - 真砂石濱五郎（まさごいしはまごろう）：最高位小結、尾車部屋→峰崎部屋所属。
8月10日 - 大ノ高純市（おおのたかじゅんいち）：最高位前頭10枚目、高砂部屋→振分部屋所属。
10月15日 - 小鉄（こてつ）：元呼出、伊勢ヶ濱部屋所属。
11月25日 - 大錦卯一郎（おおにしきういちろう）：第26代横綱、出羽海部屋所属。後の大横綱がこの年に誕生しました。

これらの力士たちは、後の相撲界を大いに盛り上げ、その名を歴史に刻みました。

死去

1891年には、相撲界を支えた人々がこの世を去りました。

1月6日 - 若嶌久三郎（わかしまきゅうざぶろう）：最高位大関、楯山部屋所属。
8月16日 - ソラキチ・マツダ：日本人初のプロレスラー、元序二段荒竹。
10月28日 - 楯甲久四郎（たてこうきゅうしろう）：最高位前頭7枚目（現役没）、楯山部屋→粂川部屋所属。
11月9日 - 泉滝福治（いずみだきふくじ）：最高位前頭10枚目（現役没）、立田川部屋→大嶽部屋→千賀ノ浦部屋→雷部屋所属。

これらの人々は、相撲界の発展に貢献し、その功績は語り継がれています。特に若嶌久三郎は、大関として活躍し、その死は相撲界にとって大きな損失でした。

まとめ

1891年は、相撲界にとって様々な出来事があった年でした。本場所の開催、力士の誕生と死、そして東京と大阪の相撲が合併するなど、変化の年でもありました。この年の出来事は、その後の相撲界に大きな影響を与えました。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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