1959年のメジャーリーグベースボール

1959年のメジャーリーグベースボール：激動の一年

1959年のメジャーリーグベースボール（MLB）は、数々のドラマと新たな動きが生まれた激動の一年でした。4月9日に開幕し、10月8日に全日程を終えたこのシーズンを振り返ります。

各リーグの戦い

ナショナルリーグでは、ロサンゼルス・ドジャースが3年ぶり13度目のリーグ優勝を果たしました。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。ドジャース、ブレーブス、ジャイアンツの三つ巴のペナント争いが繰り広げられ、最終的にはドジャースとブレーブスが86勝68敗で並び、3試合制のプレーオフにもつれ込みました。プレーオフでは、ドジャースが2連勝し、ロサンゼルス移転後初のリーグ優勝を飾りました。

一方、アメリカンリーグでは、シカゴ・ホワイトソックスが40年ぶり5度目のリーグ優勝を果たしました。前年までリーグ4連覇を達成していたニューヨーク・ヤンキースが序盤で大きく出遅れ、ホワイトソックスがその隙を突いて優勝を掴み取りました。

ワールドシリーズ

ワールドシリーズでは、ロサンゼルス・ドジャースがシカゴ・ホワイトソックスを4勝2敗で下し、4年ぶり2度目のシリーズ制覇を果たしました。ドジャースは、20勝投手こそいなかったものの、ラリー・シェリーを中心とした投手陣がホワイトソックス打線を封じ込めました。また、ロサンゼルス・メモリアル・コロシアムで行われた第3戦から第5戦では、毎試合9万2,000人を超える観衆が集まり、当時のMLBの熱狂ぶりを物語っています。

注目された出来事

1959年MLBでは、数々の記憶に残る出来事がありました。

ハービィ・ハディックスの偉大な敗北： ピッツバーグ・パイレーツのハービィ・ハディックスは、ミルウォーキー・ブレーブス戦で12回まで完全試合を続けていましたが、13回にエラーから走者を出し、サヨナラ3ランホームランを浴びて敗れました。この試合は、「ハービィ・ハディックスの偉大な敗北」として、MLB史に残る伝説的な試合として語り継がれています。
コンチネンタルリーグの創設： メジャーリーグの拡張を求める動きが活発化する中、弁護士のウィリアム・A・シェイが中心となり、第三リーグであるコンチネンタルリーグが創設されました。このリーグは、後にニューヨーク・メッツとなり、MLBに大きな影響を与えることになります。
アメリカ議会の動き： アメリカ議会では、MLBに対する独占禁止法の適用を巡る議論が活発化しました。キーフォーバー委員長は、MLBを反トラスト法の適用範囲に含める法案を提出しましたが、最終的には廃案となりました。しかし、この動きは、MLBの運営に大きな影響を与えることになります。

個人タイトル

1959年のMLBでは、数々の選手が素晴らしい成績を残し、個人タイトルを獲得しました。

首位打者： ハービー・キーン（アメリカンリーグ）、ハンク・アーロン（ナショナルリーグ）
本塁打王： ロッキー・コラビト、ハーモン・キルブルー（アメリカンリーグ）、エディ・マシューズ（ナショナルリーグ）
打点王： ジャッキー・ジェンセン（アメリカンリーグ）、アーニー・バンクス（ナショナルリーグ）
最多勝： アーリー・ウィン（アメリカンリーグ）、ウォーレン・スパーン、ルー・バーデット、サム・ジョーンズ（ナショナルリーグ）
盗塁王： ルイス・アパリシオ（アメリカンリーグ）、ウィリー・メイズ（ナショナルリーグ）

MVP

アメリカンリーグ： ネリー・フォックス
ナショナルリーグ： アーニー・バンクス

まとめ

1959年のMLBは、各リーグの激しい戦い、ワールドシリーズの盛り上がり、ハディックスの悲劇、コンチネンタルリーグの創設、議会の動きなど、数々のドラマと新たな動きが生まれた激動の一年でした。この年は、MLBの歴史において、重要な転換期となった年として記憶されています。

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