1964-1965シーズンのNBA

1964-1965シーズン NBA：セルティックス王朝の確立とチェンバレンの衝撃移籍

1964-1965シーズンは、NBAにとって19回目のシーズンであり、1964年10月16日から1965年4月25日まで熱戦が繰り広げられました。

シーズン前の動き

ドラフトでは、ニューヨーク・ニックスが全体1位でジム・バーンズを指名。その他にも、ジョー・コールドウェル、ルーシャス・ジャクソン、ジェフ・マリンズ、ウィリス・リード、ポール・サイラス、ウォルト・ハザードといった、後にNBAを彩る名選手たちが指名を受けました。

また、リーグはこのシーズンに制限区域を拡大。フリースローレーンが12フィートから16フィートに拡張され、よりダイナミックなプレーが求められるようになりました。

シーズンのハイライト

オールスターゲームは2月13日にセントルイスで開催され、イーストが124-123でウエストを破りました。MVPには、シンシナティ・ロイヤルズのジェリー・ルーカスが輝きました。

シーズンを通して、ボストン・セルティックスが圧倒的な強さを見せ、当時のNBA記録となる62勝を記録しました。

スタッツリーダー

得点王：ウォルト・ベラミー (ボルチモア・ブレッツ)
リバウンド王：ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)
アシスト王：オスカー・ロバートソン (シンシナティ・ロイヤルズ)

各賞

最優秀選手：ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)
新人王：ウィリス・リード (ニューヨーク・ニックス)
最優秀コーチ賞：レッド・アワーバック (ボストン・セルティックス)

オールNBAファーストチーム

エルジン・ベイラー (ミネアポリス・レイカーズ)
オスカー・ロバートソン (シンシナティ・ロイヤルズ)
ジェリー・ウェスト (ロサンゼルス・レイカーズ)
ビル・ラッセル (ボストン・セルティックス)
ジェリー・ルーカス (シンシナティ・ロイヤルズ)

オールNBAルーキーチーム

ジム・バーンズ (ニューヨーク・ニックス)
ウィリス・リード (ニューヨーク・ニックス)
ウォリ・ジョーンズ (ボルチモア・ブレッツ)
ハワード・コミヴス (ニューヨーク・ニックス)
ジョー・コールドウェル (デトロイト・ピストンズ)
ルーシャス・ジャクソン (フィラデルフィア・76ers)

シーズン概要：チェンバレンの衝撃トレード

新人王には、ニューヨーク・ニックスのウィリス・リードが選ばれました。低迷が続いていたニックスにとって、久々の明るいニュースとなり、彼はチーム再建の希望の光となります。

シーズン中には、NBA史に残る大型トレードが成立しました。ウォリアーズのエースとして活躍していたウィルト・チェンバレンが、かつてウォリアーズが本拠地としていたフィラデルフィアのチーム、フィラデルフィア・76ersへ移籍したのです。見返りとして、76ersはポール・ノイマン、コニー・ディアーキング、リー・シェーファー、そして現金をウォリアーズに譲渡しました。チェンバレン放出後、ウォリアーズは大きく戦力を落とし、前シーズンの48勝から17勝へと大きく成績を落とすことになります。

プレーオフ：セルティックスの盤石な強さ

プレーオフでは、フィラデルフィア・76ersがウィルト・チェンバレンの加入により戦力アップ。デビジョン準決勝でシンシナティ・ロイヤルズを破り、デビジョン決勝でボストン・セルティックスに挑戦しました。しかし、セルティックスは76ersの挑戦を退け、ファイナルに進出。

ファイナルでは、ロサンゼルス・レイカーズと対戦。エルジン・ベイラーの負傷もあり、セルティックスが4勝1敗でレイカーズを下し、7連覇を達成しました。セルティックスの圧倒的な強さが際立つシーズンとなりました。

ラストシーズン

ボブ・ペティットとトム・ヘインソーンがこのシーズン限りで引退しました。
ペティットはセントルイス・ホークスの中心選手として長年活躍し、ヘインソーンはセルティックス王朝を支えた名選手でした。

1964-1965シーズンは、セルティックスの黄金時代を象徴するシーズンとして、NBAの歴史に深く刻まれています。

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