1966-1967シーズンのNBA

1966-1967シーズン NBA

1966-1967シーズンは、NBAにとって21回目のシーズンであり、1966年10月15日に開幕し、1967年4月24日に全日程を終えました。

シーズン前の動き

ドラフト

このシーズンから、地域ドラフトが廃止されました。ドラフト全体1位では、カジー・ラッセルがニューヨーク・ニックスに指名されたほか、デイブ・ビン、クライド・リー、ルー・ハドソン、ジャック・マリンらが指名を受けています。

その他の動き

新たにシカゴ・ブルズが加盟し、チーム数は10に増加しました。
ブルズの誕生に伴い、NBA初のエクスパンション・ドラフトが行われ、ジェリー・スローンらがブルズの創設メンバーとなりました。
ブルズがウエスタン・デビジョンに編入されたことに伴い、ボルチモア・ブレッツはイースタン・デビジョンに編入されました。
ボストン・セルティックスのビル・ラッセルが、選手兼任のままチームのヘッドコーチに就任。これは、アメリカ4大プロスポーツリーグ初の黒人ヘッドコーチの誕生でした。
2代目コミッショナーにJ・ウォルター・ケネディが就任しました。
レギュラーシーズンの試合数が80試合から81試合に増加されました。

シーズン概要

オールスターゲーム

開催日: 2月10日
開催地: サンフランシスコ
結果: イースト 135 - 127 ウエスト
MVP: リック・バリー (サンフランシスコ・ウォリアーズ)

各デビジョンの順位

(情報は割愛)

スタッツリーダー

(情報は割愛。1969-70シーズン以前は平均ではなく通算でリーダーが決定)

各賞

最優秀選手: ウィルト・チェンバレン (フィラデルフィア・76ers)
ルーキー・オブ・ザ・イヤー: デイブ・ビン (デトロイト・ピストンズ)
最優秀コーチ賞: ジョニー・カー (シカゴ・ブルズ)
オールNBAファーストチーム:
ウィルト・チェンバレン
オスカー・ロバートソン
ジェリー・ウェスト
エルジン・ベイラー
リック・バリー
オールNBAルーキーチーム:
ジャック・マリン
デイブ・ビン
アーウィン・ミュラー
ルー・ハドソン
カジー・ラッセル

シーズンハイライト

フィラデルフィア・76ersが、当時のNBA記録となる68勝を記録。シーズン前半の40試合で37勝3敗という驚異的な勝率を誇りました。
長年ボストン・セルティックスに勝てなかった76ersは、新たにアレックス・ハナムをヘッドコーチに迎えました。ハナムは、ウィルト・チェンバレン一人に頼るオフェンスを改め、得点を分散させる方針を採用しました。これにより、チェンバレンの得点アベレージはNBAデビュー以来初めて30得点を下回りましたが、アシスト数は急上昇し、リーグ3位を記録。2年連続でMVPを受賞しました。
初の黒人ヘッドコーチに率いられる王者ボストン・セルティックスは、一部から疑問視される声もありましたが、60勝を記録して周囲の不安を払拭。ラッセル自身もリバウンドでリーグ3位に入るなど、チームの大黒柱として活躍しました。
チェンバレンが去り成績が落ち込んでいたサンフランシスコ・ウォリアーズは、リック・バリーが得点王を獲得する活躍を見せ、ネイト・サーモンドも新たなスターとして存在感を示し、デビジョン優勝を飾りました。
ニューヨーク・ニックスは7年ぶりにプレーオフに進出。シカゴ・ブルズも創設1年目にしてプレーオフに進出しました。
* シーズン中の2月1日、ABA（アメリカン・バスケットボール・アソシエーション）が創設されました。

プレーオフ

10チームとなったことで、プレーオフのフォーマットが11年ぶりに改定され、1回戦のみ5戦3勝制、デビジョン決勝とファイナルは7戦4勝制となりました。

ファイナル

前人未到の8連覇を達成したボストン・セルティックスが、デビジョン決勝で姿を消しました。セルティックスを破ったのは、ウィルト・チェンバレン率いるフィラデルフィア・76ersでした。76ersは4勝1敗でセルティックスを破り、ファイナルに進出。

ファイナルでは、76ersとチェンバレンがかつて在籍していたサンフランシスコ・ウォリアーズが対戦しました。ウォリアーズは、チェンバレンに代わる新たなエースとしてネイト・サーモンドが台頭し、リック・バリーも得点王を獲得する活躍を見せていました。

ファイナルは76ersが4勝2敗でウォリアーズを破り、11年ぶり2度目の優勝を果たしました。チェンバレンにとっては、NBA8年目にして悲願の初優勝となりました。また、アレックス・ハナムは異なる2つのチームで優勝したNBA初のヘッドコーチとなりました。

その他

K.C.ジョーンズはこのシーズンを最後に引退しました。

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