1983-1984シーズンのNBA

1983-1984 NBAシーズン

1983-1984シーズンは、NBAにとって38回目のシーズンでした。このシーズンは、いくつかの重要な出来事と、リーグの勢力図に変化が見られたシーズンとして記憶されています。

ドラフト

1983年のNBAドラフトでは、ヒューストン・ロケッツが全体1位でラルフ・サンプソンを指名しました。クライド・ドレクスラーはポートランド・トレイルブレイザーズから全体14位で指名を受けました。その他、スティーブ・スティパノヴィッチ、ロドニー・マクレイ、バイロン・スコット、シドニー・グリーン、サール・ベイリー、アントワン・カー、デイル・エリス、ジェフ・マローン、デレック・ハーパー、ダレル・ウォーカー、エニス・ワットリー、ランディ・ブリューワー、ジョン・パクソン、ロイ・ヒンソン、グレッグ・カイト、ランディ・ウィットマン、ミッチェル・ウィギンズ、マーク・ウェスト、ドック・リバース、クレイグ・イーロー、ボブ・ハンセン、セデール・スリアットなどが指名を受けました。また、マヌート・ボルが97位で一度目の指名を受けています（2度目は1985年31位）。

オールスターにはR・サンプソン、D・エリス、J・マローン、C・ドレクスラー、D・リバースの5人が選出されました。

シーズン

オールスター

開催日：1月29日
開催地：デンバー
オールスターゲーム：イースト 154 - 145 ウエスト
MVP：アイザイア・トーマス（デトロイト・ピストンズ）
スラムダンクコンテスト優勝：ラリー・ナンス（フェニックス・サンズ）
NBA初のスラムダンクコンテストが開催されました。

スタッツリーダー

各部門のリーダーは以下の通りです。

各賞

最優秀選手：ラリー・バード（ボストン・セルティックス）
ルーキー・オブ・ザ・イヤー：ラルフ・サンプソン（ヒューストン・ロケッツ）
最優秀守備選手賞：シドニー・モンクリーフ（ミルウォーキー・バックス）
シックスマン賞：ケビン・マクヘイル（ボストン・セルティックス）
最優秀コーチ賞：フランク・レイデン（ユタ・ジャズ）

イースタン・カンファレンス

ウエスタン・カンファレンス

ピストンズ、ジャズ、マーベリックスの飛躍

デトロイト・ピストンズは前シーズンの37勝から49勝へと躍進し、7シーズンぶりにプレーオフに進出しました。アイザイア・トーマスはリーグ屈指のポイントガードに成長し、ビル・レインビアが加入するなど、チームの陣容が整いました。
ユタ・ジャズは創設10年目にして初の勝率5割以上となる45勝を記録し、ミッドウエスト・ディビジョンを制覇。プレーオフ初進出も果たしました。エイドリアン・ダンドリーは2度目の得点王に輝き、ダレル・グリフィスはスリーポイントシュート成功率1位、リッキー・グリーンはスティール王、マーク・イートンはブロック王に輝きました。
ダラス・マーベリックスは創設4年目にしてプレーオフ初出場を果たしました。マーク・アグワイア、ローランド・ブラックマンの活躍がチームを牽引しました。

70年代チームの斜陽

1980年代に入り、70年代から強豪チームを維持していたチームには衰えが見え始めました。

ジョージ・ガービン率いるサンアントニオ・スパーズは、ABA時代から数えて11シーズンぶりにプレーオフ出場を逃しました。
フェニックス・サンズは前季の53勝から41勝へと大きく勝率を落としました。
* 1979年の優勝チームであるシアトル・スーパーソニックスも、勝率を落としました。

シーズン概要

ボストン・セルティックスが62勝を記録してリーグトップに返り咲き、ラリー・バードが初のMVPを受賞しました。ワシントン・ブレッツは2シーズンぶりにプレーオフに復帰しました。翌年のドラフトではアキーム・オラジュワンがエントリー予定だったため、下位チームによる負け戦が繰り広げられました。カリーム・アブドゥル＝ジャバーがウィルト・チェンバレンの持つ生涯通算得点記録を更新しました。

12月13日に行われたデトロイト・ピストンズ対デンバー・ナゲッツ戦は、トリプルオーバータイムの末、186-184でピストンズが勝利。両チーム合計370得点は歴代最高得点です。

第4代コミッショナーにデビッド・スターンが就任しました。

プレーオフ・ファイナル

プレーオフ出場枠が各カンファレンスで6チームから8チームに増加されました。ボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズがファイナルで対決。セルティックスが3年ぶり15回目の優勝を果たし、ラリー・バードがファイナルMVPに選ばれました。

伝統の一戦

1984年のNBAファイナルは、ボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズという、リーグを代表する2つのチームの対決として、大きな注目を集めました。マジック・ジョンソンとラリー・バードという、大学時代からライバル関係にあった2人のスーパースターの対決でもあり、多くのファンがこのシリーズの行方に注目しました。

シリーズは、セルティックスが4勝3敗で制し、3年ぶり15回目の優勝を果たしました。バードはファイナルMVPに選ばれました。このファイナルは、NBAの歴史に残る名勝負として、今も語り継がれています。

ラストシーズン

エルヴィン・ヘイズ、ネイト・アーチボルド、ボブ・レイニア、フレッド・ブラウン、ポール・ウェストファル、スウェン・ネイター、デビッド・トンプソンなど、70年代に活躍したスター選手がこのシーズンを最後に引退しました。

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