1986年のMLBオールスターゲーム

1986年のMLBオールスターゲームは、アメリカンリーグとナショナルリーグの間で行われた57回目のオールスターゲームです。1986年7月15日に、ヒューストン・アストロズの本拠地であるアストロドームで開催されました。

試合結果

試合は、アメリカンリーグが3対2でナショナルリーグを破りました。MVPには、先発として3回を無失点に抑え、勝利投手となったロジャー・クレメンスが選ばれました。

試合経過

ア・リーグの先発、ロジャー・クレメンスは、高校時代を過ごしたヒューストンで3回を投げ、完璧なピッチングを披露しました。一方、ナ・リーグの先発、ドワイト・グッデンは2回に2アウトを取った後、ルー・ウィテカーに先制の2点本塁打を浴びました。

ナ・リーグの2番手として登板したフェルナンド・バレンズエラは、1934年のカール・ハッベル（ニューヨーク・ジャイアンツ）以来となる5者連続奪三振を記録し、追加点を許しませんでした。しかし、3番手として登板した地元アストロズのマイク・スコットが、フランク・ホワイトに本塁打を打たれ、追加点を許してしまいます。

ナ・リーグは8回に、38歳で初のオールスター選出となったチャーリー・ハフから2点を返しましたが、反撃はそこまで。MVPには、クレメンスが選ばれました。

こぼれ話

2番手投手はナ・リーグのバレンズエラ、ア・リーグのテディ・ヒゲーラはいずれもメキシコ出身でした。
ナ・リーグ4番手のシド・フェルナンデスとア・リーグ4番手のハフはいずれもハワイ州出身で、オールスターでハワイ州出身の投手が投げ合ったのは初めてでした。
* ア・リーグを指揮した監督ディック・ハウザーは試合翌日脳腫瘍で入院し、以後復帰はかなわず、翌年死去しました。

選出選手

先発は野手はファンの投票、投手は各チームの監督によって選ばれました。

本塁打競争

第2回本塁打競争は各リーグ3名が出場、6選手1ラウンド制で行われました。4本塁打でウォーリー・ジョイナーとダリル・ストロベリーが同時優勝しました。

この試合は、ロジャー・クレメンスのMVP受賞、フェルナンド・バレンズエラの5者連続三振、そしてディック・ハウザー監督の悲劇など、数多くのドラマに彩られた、記憶に残るオールスターゲームとなりました。

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