2009年のMLBオールスターゲーム

2009年のMLBオールスターゲームは、アメリカンリーグとナショナルリーグの選抜チームが対戦する、第80回目の記念すべき試合でした。この試合は、2009年7月14日にセントルイス・カージナルスの本拠地であるブッシュ・スタジアムで開催されました。セントルイスでのオールスターゲーム開催は1966年以来、実に43年ぶり5度目となり、地元ファンにとって特別なイベントとなりました。

両リーグの監督は、ナショナルリーグがフィラデルフィア・フィリーズのチャーリー・マニエル監督、アメリカンリーグはタンパベイ・レイズのジョー・マドン監督が務めました。試合前には、バラク・オバマ大統領が始球式を行い、捕手役をアルバート・プホルスが務めるという、歴史的な瞬間もありました。

試合は、アメリカンリーグが4対3で勝利しました。この勝利により、アメリカンリーグ代表のニューヨーク・ヤンキースが、2009年のワールドシリーズのホームフィールドアドバンテージを獲得しました。アメリカンリーグは、1997年以来、1引き分けを挟んで12連勝という圧倒的な強さを見せつけました。MVPには、7回にブラッド・ホープが放ったホームラン性の打球を好捕したカール・クロフォードが選ばれました。

試合の詳細な経過は以下の通りです。

先発メンバー
ナショナルリーグ：ティム・リンスカム（SP）
アメリカンリーグ：ロイ・ハラデイ（SP）

試合経過
初回、アメリカンリーグが2点を先制。
2回、ナショナルリーグがヤディアー・モリーナの安打とプリンス・フィルダーの二塁打で3点を挙げ逆転。
5回、アメリカンリーグがジョー・マウアーの二塁打で同点に追いつく。
8回、カーティス・グランダーソンの三塁打、アダム・ジョーンズの犠牲フライでアメリカンリーグが勝ち越し。
9回、マリアノ・リベラが3人を抑え、アメリカンリーグが勝利。

この試合で、マリアノ・リベラはオールスター通算4セーブ目を記録し、デニス・エカーズリーのオールスター通算セーブ記録を更新しました。

選出選手

地元セントルイス・カージナルスからは、ファン投票でアルバート・プホルス、ヤディアー・モリーナ、監督推薦でライアン・フランクリンの3名が選出されました。

ファン投票選出
最多得票は、ナショナルリーグがアルバート・プホルス、アメリカンリーグがデレク・ジーター。
プホルスの得票数は、1994年のケン・グリフィー・ジュニアに次ぐ歴代2位。

監督推薦

最終投票
選出に漏れた選手の中から、最後の1枠をかけたファン投票が行われました。
ナショナルリーグはシェーン・ビクトリーノ、アメリカンリーグはブランドン・インジが選出されました。

ホームランダービー

オールスターゲーム前日の7月13日には、第25回ホームランダービーが開催され、プリンス・フィルダーが優勝しました。フィルダーは、2回戦で最長飛距離となる503フィート（約153.3メートル）の本塁打を放ちました。

フューチャーズゲーム

試合が行われる2日前の7月12日には、ブッシュ・スタジアムでマイナーリーグのオールスターゲームである“フューチャーズゲーム”が開催されました。試合は1回表終了後に降雨で4時間9分中断し、7回までに短縮されました。世界選抜が米国選抜を7対5で下し、MVPにはレーン・トソニが選ばれました。

このように、2009年のMLBオールスターゲームは、様々なドラマとイベントに彩られた、記憶に残る試合となりました。

凡例：
SP:先発投手
RP:救援投手
P:投手
C:捕手
1B:一塁手
2B:二塁手
SS:遊撃手
3B:三塁手
RF:右翼手
CF:中堅手
LF:左翼手
OF:外野手
* DH:指名打者

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