BGL (誘導爆弾)

BGL（フランス語: Bombe Guidée Laser）は、フランスのマトラ社（現：MBDA）が開発したレーザー誘導爆弾です。

概要

ベトナム戦争におけるペイブウェイの活躍に着目したフランスは、1978年から独自のレーザー誘導爆弾の開発に着手しました。BGLはペイブウェイと同様に、既存のフランス製無誘導爆弾（250kg、400kg、1,000kg）を基に、前部にカナード翼を備えた誘導・操舵モジュール、後部に折り畳み翼を備えたモジュールを取り付ける方式で開発されました。

BGLの誘導用シーカーであるEBLISは、トムソン-CSF（現：タレス・グループ）が開発したセミアクティブ・レーザーホーミング誘導方式の空対地ミサイル、AS.30L用のシーカーの派生型です。誘導に必要な照準ポッドについても、同じくトムソン-CSFがAS.30Lの誘導用に開発したATLIS IIを使用しています。

しかし、ペイブウェイと比較すると信頼性などで劣る点があり、フランスでは1999年に退役しました。フランス空軍では、AASMが配備されるまでの繋ぎとしてアメリカ製のペイブウェイを導入しています。

派生型

BGL-250
BGL-400
BGL-1000
BGL-1000アルコレ

実戦運用

BGLは、SEPECAT ジャギュア、ミラージュF1、ミラージュ2000、または海軍航空隊のシュペルエタンダールに装備されます。フランス軍では1991年の湾岸戦争（ダゲ作戦）やユーゴスラビア紛争への介入などで使用されました。また、輸出もされており、イラク空軍がイラン・イラク戦争で、インド空軍がカルギル戦争でそれぞれ使用しています。

参考文献・外部サイト

『世界の名機シリーズ ダッソー ミラージュ2000』イカロス出版、2011年。ISBN 9784863203686。

関連項目

レーザー誘導爆弾
ペイブウェイ
KAB-500L / KAB-1500L
* AASM (ミサイル) - BGLの後継である、フランス製の精密誘導爆弾モジュール。

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