Best of Best 南沙織のすべて

Best of Best 南沙織のすべて

『Best of Best 南沙織のすべて』は、歌手・南沙織によって1976年6月1日に発表されたキャリア通算2作目となる2枚組ベスト・アルバムです。CBSソニーからLPレコードとして発売されました。前年にリリースされた初の2枚組ベスト『南沙織デラックス』に続き、ちょうど1年後の同日に発売されたことでも注目されます。

このアルバムは、リリース時点で既に19枚発表されていた南沙織のシングル曲から、当時の最新シングル「青春に恥じないように」と、カバー曲である「カリフォルニアの青い空」「色づく街」の3曲を除く16曲を網羅しています。シングル曲に加え、比較的リリース時期の近いアルバムである『20才』（1974年12月10日）、『Cynthia Street』（1975年6月21日）、『人恋しくて』（1975年12月5日）といった3作品から選ばれた楽曲も多数収録されています。

特筆すべきは、収録曲の作詞が「卒業」を手掛けた松本隆氏を除き、すべて女性作詞家によって行われている点です。有馬三恵子、中里綴、安井かずみ、落合恵子といった面々が名を連ねています。

CDでの入手について

本作『Best of Best 南沙織のすべて』自体は、単体でCDとして復刻されたことはありません。しかし、収録されている全楽曲は、他の様々なコンピレーションやCD-BOXにおいて既にCD化されています。ただし、一部の楽曲、例えば「卒業」などは、過去には現行販売されているCDでの入手が難しい時期もありました（情報によっては2008年時点）。

多くの収録曲（23曲）は、ソニーミュージックのインターネット通販サイト限定で販売されていた6枚組CD-BOX『Cynthia Memories』に、一部は別バージョン（「哀愁のページ」など）として収録されています。このCD-BOXは、本作を聴く上で有力な手段の一つとされていました。

収録曲

本作には以下の楽曲が収録されています。

Disk 1 / Side A

1. 17才 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
2. ひとかけらの純情 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
3. 純潔 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
4. バラのかげり (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
5. 潮風のメロディ (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
6. 夏の感情 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)

Disk 1 / Side B

1. 哀愁のページ (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
2. 妹よ (作詞: 有馬三恵子 / 作曲: 筒美京平 / 編曲: 高田弘)
3. 早春の港 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
4. ともだち (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
5. 傷つく世代 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
6. 女性 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲: 筒美京平 / 編曲: 高田弘)

Disk 2 / Side A

1. 人恋しくて (作詞: 中里綴 / 作曲: 田山雅充 / 編曲: 水谷公生)
2. 夏の終り (作詞: 安井かずみ / 作曲・編曲: 筒美京平)
3. ひさしぶりね (作詞: 落合恵子 / 作曲: 筒美京平 / 編曲: 林哲司)
4. 昼顔 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 川口真)
5. 20才の立場 (作詞: 安井かずみ / 作曲・編曲: 筒美京平)
6. ふりむいた朝 (作詞: 中里綴 / 作曲: 田山雅充 / 編曲: 萩田光雄)

Disk 2 / Side B

1. ひとねむり (作詞: 落合恵子 / 作曲: 筒美京平 / 編曲: 林哲司)
2. 想い出通り (作詞: 有馬三恵子 / 作曲: 筒美京平 / 編曲: 萩田光雄)
3. 卒業 (作詞: 松本隆 / 作曲・編曲: 馬飼野康二)
4. 夜霧の街 (作詞: 有馬三恵子 / 作曲・編曲: 筒美京平)
5. GET DOWN BABY (作詞: 安井かずみ / 作曲・編曲: 筒美京平)
6. 気がむけば電話して (作詞: 中里綴 / 作曲: 田山雅充 / 編曲: 萩田光雄)

これらの楽曲を通じて、1970年代半ばにおける南沙織の代表的な世界観や、筒美京平をはじめとする主要な作家陣による楽曲の魅力が凝縮されています。

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