ISW13F

ARROWS Z ISW13Fの詳細

ARROWS Z ISW13F（アローズ ジー あいえすだぶりゅー いちさんえふ）は、富士通モバイルコミュニケーションズ、現在のFCNTによって日本市場向けに設計されたスマートフォンです。この端末は、KDDIおよび沖縄セルラー電話が展開するauブランドのISシリーズの一つで、CDMA 1X WIN及びモバイルWiMAXに対応しています。製造型番はFJI13です。

概要

ISW11Fの後継機種として登場し、東芝が市場から撤退した後初めてのau向け端末となるARROWS Z ISW13Fは、国産スマートフォンでは初めてクアッドコアの「NVIDIA Tegra 3」を搭載していることが大きな特徴です。2012年の7月20日に発売され、全国一斉販売ではありませんでしたが、KDDIの2012年夏モデルでは最後に登場しました。

ARROWS Z ISW13Fは、同時期に発売された兄弟機種、ARROWS X F-10Dと基本性能はほぼ同等です。ただし、Qi充電には対応していないものの、厚さはF-10Dよりも1mm薄く仕上げられています。NVIDIA Tegra 3は、省エネルギー性と高い処理能力を実現するために設計されており、特に待機時や軽い処理時には省電力コアを使用するといった動作が可能です。そのため、この機種はシングルコアやデュアルコアCPUよりも低い消費電力を実現しています。

また、Tegra 3には高性能な12コアのNVIDIA GeForce GPUが統合されており、これにより高解像度のゲームやグラフィックス処理にも対応しています。2013年1月現在、au内でTegr 3を搭載したスマートフォンは本機が唯一となっていましたが、タブレット端末には他のモデルも含まれています。

ARROWSシリーズには、過剰な発熱が発生した場合に自動で機能制限をかける保護機能が共通して搭載されています。バッテリーは1800mAhのものが標準として搭載されており、使いやすい設計となっています。

ディスプレイはHDTFT液晶を採用し、画面サイズは4.6インチにまで拡張されました。またカメラ性能も高く、1310万画素のセンサーが搭載され、フルHD（1920×1080）サイズの動画の撮影に対応しています。ソニー製の裏面照射型CMOSや、富士通セミコンダクター開発の画像処理エンジン「Milbeaut Mobile」により、高品質な画像が可能です。そして、IPX5/IPX8等級に対応した防水機能と防塵機能を備えており、日常生活での利用にも便利です。

おサイフケータイ機能を持ち合わせていますが、NFCには非対応です。HDMI端子はMicroHDMIからMicroUSBを利用するMHLに変更され、HDMI機能を利用するためにはMHL変換ケーブルが必要になりました。

LTE対応機種が増える中、2012年にはiPhone 5がLTE対応となったため、ARROWS Z ISW13Fは既存のau向け+WiMAX対応スマートフォンとして最後のモデルとなりました。

歴史

• - 2012年5月15日: KDDIおよび富士通モバイルコミュニケーションズから公式発表。
• - 2012年6月14日: FCCを通過。
• - 2012年7月20日: 関東・北陸・四国地区にて先行発売。
• - 2012年7月21日: 北海道・東北・中部・関西・中国・九州にて発売。
• - 2012年7月25日: 沖縄地区にて発売。
• - 2022年3月31日: 3Gサービスの完全終了・停波により利用不可に。

主な機能・サービス

ARROWS Z ISW13FはPC向けのWebブラウザを標準装備しており、Flashコンテンツもフル表示可能です。電源投入時に起こる挙動やWi-Fi接続に関わる不具合については、数回のアップデートにより改善されています。

これらの機能とサービスの組み合わせにより、ARROWS Z ISW13Fは日本市場において独自の地位を確立したスマートフォンとなっています。

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