K012

簡単ケータイ K012は、京セラが日本国内向けに開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話がauブランドで展開したフィーチャーフォンです。型番はKY012で、au 3G回線に対応していました。

デザインと機能

この機種は、携帯電話初心者から高齢者まで、幅広いユーザー層をターゲットにしたK010の後継モデルです。K005、K008、K010と同様に、IPX5/IPX7相当の防水機能と防塵機能を備えており、日常での利用における耐久性を確保しています。

特に注目すべきは、受話口を廃止し、ディスプレイを振動させて音声を出力するスマートソニックレシーバーの搭載です。これは、京セラが独自開発した圧電素子を用いて、ディスプレイパネルを振動させ、音と振動で音声を伝えるという画期的な技術です。これにより、よりクリアな音声通話体験が提供されました。

充電端子には、当時主流だったmicroUSB端子ではなく、旧来のARIB-B端子が採用されていました。これは、auのフィーチャーフォンが長年採用してきた端子でしたが、この機種の販売終了と共に、ARIB-B端子の歴史も幕を閉じることとなりました。

発売と販売終了

簡単ケータイ K012は、2012年5月15日にKDDIと京セラから発表され、同月末から順次発売されました。2013年9月からは、プリペイド端末としても提供が開始されました。しかし、スマートフォンの普及に伴いユーザーが減少したため、2016年4月30日にLISMO Book Storeのサービスが終了し、同年6月30日には生産が終了しました。その後、在庫のみの販売となり、同年10月31日にプリペイド端末としての販売、11月30日にポストペイド端末としての販売も終了しました。さらに、2018年3月31日にはEZアプリ（B）をはじめとする一部サービスも終了しました。

対応サービス

この機種には、以下のような便利な機能が搭載されていました。

すぐ文字®: 文字入力が容易になる機能
でか文字: 文字サイズを大きく表示する機能
ラッピングメール: メールの装飾機能
エモーションメール®: 感情表現豊かなメールを作成する機能
漢字チェック: 入力した漢字のチェック機能
ワンタッチ文字サイズ切替: 文字サイズを簡単に切り替える機能
ワンタッチ絵文字: 絵文字を簡単に入力する機能
長持ちモード: バッテリー消費を抑えるモード
とじるとロック: 端末を閉じると自動でロックする機能
遠隔ロック: 遠隔操作で端末をロックする機能
遠隔マナー解除: 遠隔操作でマナーモードを解除する機能
自動マナー: 特定の場所で自動的にマナーモードにする機能
ICレコーダー: 音声を録音する機能
カウントダウンタイマー: 時間計測機能
グラフィックメモ: 手書きメモ機能
毎日歩数通知機能: 歩数を通知する機能
音声読み上げ機能: テキストを読み上げる機能
音声認識機能: 音声で操作する機能
「自動でライト」かんたんカメラ設定: カメラ撮影時に自動でライトを点灯する機能
「自動で壁紙」機能: 壁紙を自動的に切り替える機能

関連機種

簡単ケータイ K012の関連機種として、以下のものが挙げられます。

K003（KY003）
K004（KY004）
K005（KY005）
K006（KY006）
K008（KY008）
K010（KY010）
KYF32（かんたんケータイ）: 当機種の後継機種で、au 4G LTEとVoLTEに対応。
PT002
PT003
GRATINA KYY06
簡単ケータイシリーズ
簡単ケータイSシリーズ（A101K、PT001）
* URBANO PROGRESSO（KYY04）

まとめ

簡単ケータイ K012は、使いやすさを追求した機能と、防水防塵性能、そしてスマートソニックレシーバーによるクリアな音声通話体験が特徴の機種でした。販売は終了しましたが、そのコンセプトは後継機種に受け継がれています。

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