SH-03A

ドコモ PRIMEシリーズ SH-03A：回転2軸カメラと指紋認証を備えたハイスペック端末

はじめに

[NTTドコモ]]の第三世代携帯電話][端末として、シャープ株式会社が開発したSH-03Aは、docomo PRIMEシリーズに属する、回転2軸機構を搭載したモデルです。2008年12月に発売され、当時としては非常に高度な機能を備えていました。兄弟機と言える[[SH-01A]と比較しながら、SH-03Aの特徴を詳しく見ていきましょう。

デザインと基本スペック

SH-03Aは、回転2軸機構を採用したことで、様々な角度から撮影が可能な設計となっています。これは、SH906iの後継機として開発されたことに起因します。一方、SH-01AはAQUOSケータイシリーズの後継機であるSH906iTVをルーツとしています。

本体サイズはSH-01Aとほぼ同じですが、カメラユニットの向きが異なる点が大きな違いです。3.0インチのフルワイドVGA液晶ディスプレイと静電容量式タッチパネルを搭載しており、直感的な操作が可能でした。ただし、タッチパネルの機能はメール作成など一部制限がありました。

カメラ機能

SH-03Aの最大の特徴は、AF対応の約800万画素CCDカメラです。SH-01Aと同様に高画質撮影が可能でしたが、SH-03Aではインカメラは搭載されていませんでした。しかし、回転2軸機構により、メインカメラを自撮りにも活用でき、テレビ電話にも対応していました。

ソフトウェア面ではSH-01Aを上回る機能が搭載されており、通常ポジションとビューアポジションの両方で、撮影サイズにほとんど制限がありませんでした。また、「笑顔フォーカスシャッター」や「振り向きシャッター」といった、撮影をアシストする機能も備えていました。これらの機能は、SH-01Aでは制限があった点において、SH-03Aの優位性といえます。

セキュリティとソフトウェア

SH-03Aは、シャープ製の携帯電話として初めて指紋認証センサーを搭載しました。これは決定キー部分に内蔵されており、暗証番号入力の代替として利用できました。セキュリティ面での強化が図られています。

プリインストールフォントには、パソコンで広く利用されているAXISフォントを採用。さらに、iモード経由でTrueTypeフォントをダウンロードして利用することもできました。

当時ドコモが提供していたiコンシェル、iウィジェット、iアプリオンラインにも全て対応していました。

その他の機能とサービス

ワンセグ放送の受信やEPGによる録画予約、microSDカードへの録画、字幕放送、マルチウィンドウ表示にも対応していました。また、Bluetoothによるワイヤレス音声出力も可能でした。さらに、シャープの液晶テレビ「AQUOS」にも採用されている「SV(Super Vivid)エンジン」を搭載し、高画質映像の再生を実現していました。BモードメールはWebメールとして提供されていました。

発売と不具合情報

SH-03Aは2008年11月に開発が発表され、同年12月19日に発売されました。その後、2009年にはソフトウェアアップデートが複数回行われ、アラーム設定や名刺リーダー、フルブラウザ、動画再生、microSDカード認識に関する不具合が修正されました。

関連機種

SH-03Aは、同時期に発売された[SH-01A]、SH-04A(スライド型)、そして後継機種となる[SH-06A]と比較検討されることが多くありました。他社製品としては、ソフトバンクモバイルのSoftBank 930SH、auのW63CAやSH001など、800万画素クラスのカメラ搭載機種が競合として挙げられます。

結論

SH-03Aは、高画質カメラ、指紋認証センサー、そして当時としては先進的な機能を数多く搭載した、高い完成度を誇る携帯電話でした。回転2軸機構による柔軟なカメラ操作性も大きな魅力でした。発売から年月は経っていますが、当時の技術革新の一端を感じさせる貴重なモデルと言えるでしょう。

もう一度検索