STS-111

STS-111は、スペースシャトルエンデバーによって行われた国際宇宙ステーション（ISS）への補給と、長期滞在クルーの交代を目的としたミッションです。

ミッション概要

このミッションの主な目的は、ISSに滞在するクルーの交代でした。Expedition 4のクルー3名（ユーリー・オヌフリエンコ、カール・ウォルツ、ダニエル・バーシュ）が地球に帰還し、Expedition 5のクルー3名（ワレリー・コルズン、ペギー・ウィットソン、セルゲイ・トレシェフ）がISSに長期滞在しました。また、多目的補給モジュール（MPLM）を使用してISSへの物資補給が行われました。

搭乗クルー

ケネス・コックレル (船長)
ポール・ロックハート (パイロット)
フランクリン・チャン＝ディアス (ミッションスペシャリスト)
フィリップ・ペリン（フランス国立宇宙センター、ミッションスペシャリスト）
ワレリー・コルズン (ISS船長、Expedition 5)
ペギー・ウィットソン (ISSフライトエンジニア、Expedition 5)
セルゲイ・トレシェフ (ISSフライトエンジニア、Expedition 5)
ユーリー・オヌフリエンコ (ISS船長、Expedition 4)
カール・ウォルツ (ISSフライトエンジニア、Expedition 4)
ダニエル・バーシュ (ISSフライトエンジニア、Expedition 4)

※括弧内の数字は、今回を含めた宇宙飛行の回数を示します。

パラメータ

離陸時のオービター重量: 116,523 kg
着陸時のオービター重量: 99,385 kg
ペイロード重量: 12,058 kg
近地点: 349 km
遠地点: 387 km
軌道傾斜角: 51.6°
軌道周期: 91.9分

ISSとのドッキング

結合: 2002年6月7日 16:25:00 UTC
分離: 2002年6月15日 14:32:00 UTC
結合期間: 7日22時間7分00秒

ミッションのハイライト

クルー交代:

Expedition 4のクルーとExpedition 5のクルーが交代し、ISSでの長期滞在クルーの世代交代が行われました。

多目的補給モジュール (MPLM):

MPLMを使用して、ISSに必要な食料、実験装置、その他の物資が運び込まれました。これにより、ISSでの研究活動や生活維持が可能になりました。

カナダアーム2の改良:

ISSのロボットアームであるカナダアーム2の機能向上が図られました。これにより、ISSの建設やメンテナンス作業の効率化が期待されました。

フランス国立宇宙センター (CNES) の終焉:

STS-111は、フランス国立宇宙センター（CNES）の宇宙飛行士が参加した最後のミッションとなりました。CNESは解散し、その業務は欧州宇宙機関（ESA）に引き継がれました。

このミッションは、ISSの維持・発展において重要な役割を果たし、国際的な協力体制を象徴するものでした。

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