THE BEST / 南沙織 -1980年版-

南沙織のベスト・アルバム『THE BEST / 南沙織』は、1980年6月21日にCBSソニーよりリリースされました。これは、1980年代に入ってから初めて発表された彼女のベスト盤にあたります。

本作の特徴として、LPレコードのジャケットに使用された写真は、後に1983年11月5日に発売されたCDベストアルバム『南沙織のすべて』のジャケットにも転用されています。このアルバム自体は、これまでに単体でのCD復刻はされていませんが、収録されたすべての楽曲は、他の形で既にCD化されており、現在でも入手可能です。例えば、ソニーミュージックの公式インターネットストア「Sony Music Shop」で販売されている6枚組のCD-BOXセット『Cynthia Memories』には、本作に収められている全楽曲が網羅されています。ただし、『哀愁のページ』については、このCD-BOXには別バージョンが収録されているため、オリジナル音源を求める場合は他の音源を確認する必要があります。

収録曲は、彼女の初期から中期にかけての代表曲がバランス良く選ばれており、南沙織のキャリアを振り返る上で重要な位置を占めています。

Side A:

17才
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
第22回NHK紅白歌合戦 歌唱曲
潮風のメロディ
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
純潔
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
第23回NHK紅白歌合戦 歌唱曲
哀愁のページ
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
早春の港
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
傷つく世代
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
色づく街
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
第24回NHK紅白歌合戦 歌唱曲

Side B:

ひとかけらの純情
作詞: 有馬三恵子、作曲・編曲: 筒美京平
想い出通り
作詞: 有馬三恵子、作曲: 筒美京平、編曲: 萩田光雄
人恋しくて
作詞: 中里綴、作曲: 田山雅充、編曲: 水谷公生
第26回NHK紅白歌合戦 歌唱曲
哀しい妖精
作詞: 松本隆、作曲: ジャニス・イアン、編曲: 萩田光雄
第27回NHK紅白歌合戦 歌唱曲
街角のラブソング
作詞・作曲: つのだひろ、編曲: 萩田光雄
第28回NHK紅白歌合戦 歌唱曲
春の予感‐I've been mellow‐
作詞・作曲・編曲: 尾崎亜美
Good-bye Girl　-English-
作詞・作曲: David Gates、編曲: 川村栄二

これらの楽曲には、有馬三恵子、筒美京平といった初期からの主要作家に加え、松本隆、ジャニス・イアン、つのだひろ、尾崎亜美、David Gatesなど、多岐にわたる才能が関わっています。特にSide Aには初期のヒット曲が多く、Side Bには後期の代表曲や洋楽カバーが収められており、南沙織の音楽性の変遷も感じ取れる構成となっています。収録曲の中には、『17才』『純潔』『色づく街』『人恋しくて』『哀しい妖精』『街角のラブソング』と、多数のNHK紅白歌合戦での歌唱楽曲が含まれています。

本作は、南沙織の「THE BEST」と題されたベストアルバムシリーズの一つとして位置づけられます。このシリーズには、他にも1978年6月版、1978年11月版、1979年6月版、1979年11月版、そして『THE BEST / again 南沙織|THE BEST _ again 南沙織』、『THE BEST / 南沙織 -1982年版-』など、様々なバージョンが存在します。さらに、高音質フォーマットであるSuper Audio CD盤『南沙織 THE BEST 〜 Cynthia-ly』もリリースされています。本作は、これらの数あるベスト盤の中でも、1980年代を代表する一枚として、ファンにとって重要なアイテムとなっています。

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