W52S

ウォークマンケータイ W52S

W52Sは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ（現ソニーモバイルコミュニケーションズ）が開発した、auブランドの携帯電話です。同社初のウォークマンケータイとして登場したW42Sの後継機として、音楽機能の強化と多様なサービスへの対応が図られました。

特徴

W52Sの最大の特徴は、音楽再生能力の高さです。内蔵メモリは前機種W42Sの約2倍となる2GBに拡大され、発売当時としては業界最大級の容量を誇りました。これにより、多くの音楽ファイルを本体に保存して持ち歩くことが可能になりました。データフォルダは1.5GB、ATRAC用メモリは512MBで、ATRACファイルも保存できる専用領域が設けられました。連続再生時間も大幅に向上し、約110時間という長時間の音楽再生が可能となりました。

また、FMトランスミッターを搭載しており、カーオーディオなどのFMラジオを通じて音楽を楽しむことができます。これにより、場所を選ばずに音楽を共有し、より快適な音楽体験が実現しました。

外部メモリには、日本では初となるメモリースティックマイクロ(M2)を採用したほか、同社のau向け端末としては初めてmicroSDカードにも対応しました。ただし、microSDを使用する際は専用のアダプタが必要で、ATRACファイルの利用はできませんでした。なお、後継機種のW53SではメモリースティックPRO Duoが採用され、その後は他社同様にmicroSD規格へと移行したため、メモリースティックマイクロを採用した機種はW52Sのみとなっています。

音楽以外の機能もW42Sから大幅に強化されています。W42Sでは非対応だったEZ FeliCaに対応したほか、災害時ナビ、ラッピングメール、Touch Messageなど、当時のau最新サービスも利用可能となりました。また、新800MHz帯エリアにも対応し、より広範囲で快適な通信が可能となりました。

デザインはW42Sから引き続きスライドスタイルを採用し、スライドアシスト機構も継承しています。ただし、W31S同様にレールが見えないデザインとなっており、よりスタイリッシュな印象を与えます。

沿革

• - 2007年4月10日：電気通信端末機器審査協会（JATE）認定。
• - 2007年5月22日：KDDI、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズより公式発表。
• - 2007年6月19日：中国・沖縄地区にて発売。
• - 2007年6月21日：北海道・関東・中部・関西・四国・九州地区にて発売。
• - 2007年6月22日：東北・北陸地区にて発売。
• - 2008年2月：販売終了。
• - 2012年7月22日：L800MHz帯エリアでのサービス停波に伴い、N800MHz帯および2GHz帯エリアでのサービスに移行。

対応サービス

• - au Smart Sports (アプリのダウンロードが必要)
• - 着うたフル
• - EZ待ちうた
• - EZ・FM
• - EZ FeliCa
• - EZチャンネルプラス
• - EZナビウォーク (電子コンパス)
• - EZ助手席ナビ
• - 安心ナビ
• - 災害時ナビ
• - 緊急通報位置通知
• - EZチャンネル
• - au LISTEN MOBILE SERVICE (ビデオクリップ対応)
• - 赤外線通信
• - EZケータイアレンジ
• - EZアプリ(BREW)(オープンアプリプレイヤー対応)
• - PCサイトビューアー
• - デコレーションメール
• - 絵しゃべりメール
• - ラッピングメール
• - Touch Message
• - メモリースティックオーディオ
• - メモリースティックビデオ

不具合

2008年3月18日には、以下の不具合が修正されました。

• - プレフィックス設定時にCメール送信が失敗する。
• - EZwebで着うたのストリーミング再生時にタイトルが表示されない。

2008年9月9日には、以下の不具合が修正されました。

• - Eメールの自動受信ができない、またはCメール受信・音声着信ができない。

関連項目

• - W42S：先代機種
• - Xmini(W65S)：後継のウォークマン携帯
• - W61S：後継のスライド型機種
• - 携帯電話
• - au（携帯電話）
• - ソニーモバイルコミュニケーションズ
• - CDMA 1X WIN
• - 沢尻エリカ：同機イメージキャラクター

脚注

製品アーカイブ W52S (au) - ウェイバックマシン (2009年4月5日アーカイブ分)

KDDI au: オンラインマニュアル > W52S

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