ZST

ZST(ゼスト)とは



ZST(ゼスト)は、2002年に設立された日本の総合格闘技団体です。総合格闘技グラップリングの王座認定を行い、独自のルールや革新的な試みで、格闘技ファンを魅了してきました。

概要



ZSTは、かつて存在した総合格闘技団体「リングス」の元スタッフを中心に設立されました。広報の上原譲氏をはじめ、リングスで活動していた選手が多数所属しています。試合ルールもリングスが採用していた「KOKルール」を基本とし、CS放送の解説や実況もリングス時代と同じメンバーが担当するなど、リングスの流れを汲んだ団体と言えるでしょう。

ZSTの特徴的な取り組みとして、組み技ルールトーナメント「GT-F」の開催や、総合格闘技では珍しいタッグマッチの導入などが挙げられます。また、リングス創始者の前田日明氏がスーパーバイザーを務める格闘技イベント「HERO'S」や、「PRIDE武士道」、「K-1 MAX」など、他の格闘技団体にも選手を送り込んでいます。

主力選手としては、「ZST四兄弟」として知られる矢野卓見、今成正和所英男、小谷直之が人気を集めました。

2016年には代表の上原譲氏が退任し、桔川淳一氏が新代表に就任。2019年には桔川氏も退任し、柳武見氏が新代表に就任しました。運営体制も新しくなり、勝村周一朗氏がプロデューサー、島津健氏と共に、新生ZST実行委員会として運営を行っています。

歴史



旗揚げ


2002年9月、ZST旗揚げに先立ち、シュートボクシング協会との間で協力関係が結ばれました。同年11月には、ディファ有明で旗揚げ興行「THE BATTLE FIELD『ZST』旗揚げ大会」が開催されました。この旗揚げ興行では、総合格闘技では珍しいタッグマッチが行われ、矢野卓見・今成正和組が勝利を収めました。

ZST GP開催


2003年11月には、Zepp Tokyoで16人参加のZST GPが開幕。ライト級トーナメントとして、優勝賞金500万円をかけて熱戦が繰り広げられました。2004年1月に行われた決勝戦では、マーカス・アウレリロ選手が開始わずか40秒で勝利し、優勝を果たしました。

GT-F開催


2004年3月には、ZST初のグラップリングワンデイトーナメント「ZSTフェザー級グラップリングトーナメント GT-F」が開催されました。打撃を一切禁止としたグラップリングルールでのトーナメントは、所英男選手が優勝しました。

初代王者認定


2007年10月、「ZST.14」において初のZST王者認定が行われました。ウェルター級王者決定戦では、内村洋次郎選手が初代王者となりました。ZSTは、これ以前はトーナメント優勝者のみにベルトを贈呈していましたが、この試合を境に王座認定を本格化させました。

ルール



ZSTでは、試合形式に応じて様々なルールが採用されています。以下に主なルールを解説します。

ZSTルール


ZSTの基本となるルールです。倒れた相手の顔面への攻撃が禁止されている点や、クローズドガードの禁止、グローブやラッシュガードの着脱が自由など、他の総合格闘技ルールとは異なる点が多数あります。試合時間は通常5分2Rで、延長の場合は3分1Rです。

グラップリングルール(GT-Fルール)


打撃技が一切禁止されているグラップリングルールです。ポジショニングよりも極め技を重視し、クロスガードやハーフガードでの足ロック、クリンチなどが禁止されています。試合時間は5分2Rで、決勝戦のみ3分1Rの延長戦が行われます。

リングスルール


ZSTの前身であるリングスのルールをベースにしたルールです。グラウンド状態での頭部へのパウンドが認められており、現在の総合格闘技の基本ルールに近い内容です。

その他のルール


ZSTでは、上記以外にも、バーリトゥードルール、スタンディングルール、旧リングスルール、RXルール、SB-Xルールなど、様々なルールを採用しています。これらのルールは、通常のZSTの興行ではあまり採用されませんが、過去には開催されたことがあります。

興行



ZSTでは、様々な名称を冠した興行を開催しています。主な興行は以下の通りです。

ZST: 定期的に開催されるメイン興行
ZST GP: KOKルールによるトーナメント大会
BATTLE HAZARD: 通常のZST大会では行われないルールの試合を中心とした興行
GT-F: グラップリングルールによるトーナメント大会
GENESIS: メイン試合の前に行われるオープニングマッチや前座試合
SWAT!: GENESISに出場している選手を中心にした大会
PRE STAGE: アマチュアグラップリング大会

階級



ZSTでは、フライ級からアブソリュート級までの11階級を設置しています。

参戦選手



ZSTには、数多くの選手が参戦しています。主な選手は以下の通りです。

稲津航
今成正和
エリカス・ペトライティス
大石真丈
勝村周一朗
金原正徳
ケスタティス・スミルノヴァス
小谷直之
佐東伸哉
シバター
渋谷修身
清水俊一
田沼良介
ダリウス・スクリアウディス
所英男
永田克彦
中村大介
バレット・ヨシダ
藤原敬典
矢野卓見
山田哲也
リッチ・クレメンティ
レミギウス・モリカビュチス
小金翔

ZSTガールズ



ZSTの大会を彩るラウンドガールも、ZSTの魅力の一つです。

外部リンク



ZST公式サイト

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