ミカヅキモモコ:300円雑貨店の歴史と再生
ミカヅキ
モモコは、かつて株式会社三日月百子が運営していた300円ショップの
ブランドです。「月曜日から日曜日まで毎日300円で女の子が楽しめるお店」というコンセプトのもと、若い女性向けのファンシー雑貨を幅広く取り扱っていました。
モモのずきんを被った女の子のキャラクターがマスコットとして親しまれ、多くのファンに支持されていました。
創業と成長
1999年、株式会社三日月百子が
大阪府で創業し、京都駅前地下街ポルタに1号店をオープンしました。関西を中心に店舗展開を開始し、全国へ進出。同じ大阪発の300円ショップ「
3COINS」や390円ショップ「サンキューマート」と並び、300円均一ショップ業界を代表する存在として知られるようになりました。
2018年1月期には売上高30億2400万円を計上し、大都市圏の店舗では外国人観光客によるインバウンド需要の獲得にも力を入れていました。しかし、競合店の増加や
100円ショップ最大手のダイソーが300円ショップに参入するなど、業界競争が激化。新規出店に伴う借入金も負担となり、
2020年には取引
金融機関に対し支払スケジュールの再調整を要請する事態となりました。
経営破綻と事業譲渡
2019年末からの新型コロナウイルス感染症の流行によりインバウンド需要が消滅。さらに緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出により、商業ビルの休業や外出自粛の影響を受け、売上が大幅に減少しました。店舗の閉店が相次ぎ、かつては全国に70店舗以上を展開していたものの、
2020年内には全店舗の3割にあたる約20店舗を閉店しました。
2021年
2月7日、株式会社三日月百子は事業を停止し、
破産申請の準備に入りました。当時、全国で47店舗を運営していましたが、全店が閉店。負債総額は12億7500万円に上りました。
しかし、同月9日、在庫買取販売サービスを行う株式会社Shoichiにミカヅキ
モモコの
商標と一部店舗が譲渡され、事業は継続されることになりました。2021年
3月1日からは、株式会社Shoichiが事業を引き継ぎ、一部店舗で営業を再開しました。ミカヅキ
モモコは創業当初からメーカー在庫処分品の
アウトレット販売という株式会社Shoichiと類似したビジネスモデルを持っていたことが、事業譲受の決め手になったと考えられています。
現在のミカヅキモモコ
株式会社Shoichiによる事業譲渡後、ミカヅキ
モモコの公式
ウェブサイトやSNSアカウントも引き継がれ、運営されています。また、
2020年12月9日に開設された公式オンラインストアは、株式会社三日月百子の事業停止に伴い閉鎖されましたが、公式サイトからは株式会社Shoichiが運営するサイトへのリンクが貼られています。
2024年現在、関東以北には店舗がありませんが、株式会社Shoichiにより、過去に閉店した店舗の再開や、新規出店が行われています。
株式会社Shoichiによる営業再開店舗
- カラーズ&ミカヅキ
モモコ アクロスモール新鎌ヶ谷店 (リ
ブランド)
- ミカヅキ
モモコ 荻窪タウンセブン店
- ミカヅキ
モモコ ミエルかわぐち店
- ミカヅキ
モモコ
マリノアシティ福岡店
- ミカヅキ
モモコ
シネマタウン岡南店 (3月8日再開)
- カラーズ&ミカヅキ
モモコ イオンモール神戸南店 (7月1日リ
ブランド)
株式会社Shoichiによる新規開店店舗
- - カラーズ&ミカヅキモモコ サンパティオ庄内店 (カラーズ店舗をリブランド)
- - ミカヅキモモコ モリシア津田沼店
株式会社Shoichi時代に閉店した店舗
- - カラーズ&ミカヅキモモコ ラパーク岸和田店 (2021年12月5日閉店)
- - ミカヅキモモコ イオン長吉店 (2022年1月31日閉店)
- - ミカヅキモモコ チャチャタウン小倉店 (2022年7月18日閉店)
- - ミカヅキモモコ ユニモちはら台店 (2022年1月10日閉店)
- - 錦糸町PARCO店 (2022年8月28日閉店)
- - カラーズ&ミカヅキモモコ 北千住マルイ店 (2023年7月28日閉店)
- - カラーズ&ミカヅキモモコ リバーウォーク北九州店 (2023年8月20日閉店)
- - カラーズ&ミカヅキモモコ イオンモール神戸南店 (2023年9月24日閉店)
- - ミカヅキモモコ シネマタウン岡南店 (2024年1月28日閉店)
- - ミカヅキモモコ マリノアシティ福岡店(2024年8月18日をもってモール自体が閉館)
三日月百子時代に閉店した店舗
株式会社三日月百子の経営破綻前に閉店した店舗は多数に及びます。以下はその一部です。
関東
ボックスヒル取手店、イオンモール船橋店、モリシア津田沼店、プラーレ松戸店、
イオンタウンユーカリが丘店、
浦和コルソ店、ららぽーと新三郷店、
サンストリート亀戸店、板橋サティ店、
武蔵小山店、
自由が丘店、
グランデュオ蒲田店、SOCOLA武蔵小金井クロス店、国分寺エル店、武蔵府中ル・シーニュ店、グリナード永山店、クロスガーデン多摩店、横浜
ビブレ店、
カトレヤプラザ伊勢佐木店、モザイクモール港北店、トツカーナモール店、ミウィ橋本店、イオン厚木店、ショッパーズプラザ海老名店、OSC湘南シティ店、小田原アプリ店など。
中部
SHIZUOKA 109店、岐阜
マーサ21店、アスティ岐阜店、大須301店、リソラ大府店、JR蟹江駅前店、ヨシヅヤ津島本店、ヨシヅヤ太平通り店、
アスナル金山店、ダイエー名古屋東店、ヨシヅヤ師勝店など。
関西
エイスクエアSARA店、烏丸店、OCATモール店、
アメリカ村店、
道頓堀店、あべのキューズモール店、あべちか店、野田阪神
ウイステ店、かみしんプラザ店、コア古川橋ステーションモール店、堺
プラットプラット店、みのおキューズモール店、枚方ビオルネ店、ららぽーと和泉店、イオン長吉店、イオン吹田店、岸和田カンカン店、河内長野店、マイカル茨木店、
イズミヤ和泉府中店、
イズミヤ紀伊川辺店、
イズミヤ西神戸店、加古川
ニッケパークタウン店、エビスタ西宮店、
ららぽーと甲子園店など。
中国
岡山ドレミの街店、岡山ロッツ店、ロックシティ防府店、リピエ下関店など。
九州
サンリブシティ小倉店、
博多バスターミナル店、ゆめタウン博多店、ショッパーズモールなかま店など。
メディア掲載
テレビ番組
書籍
- - 『ミカヅキモモコ 女子社員総幸福度』(著者:物河昭)(2013年5月1日、リトルガリヴァー社)
関連情報
関連項目
- - 三日月百子 - 過去の運営会社
- - Shoichi ([[企業)]] - 現在の運営会社
- - 100円ショップ#その他の業態 - 300円ショップについて
- - 3COINS - パル株式会社が運営する300円ショップ
- - サンキューマート - エルソニック株式会社が運営する390円ショップ
外部リンク
ミカヅキ
モモコは、一度は経営破綻により全店閉店しましたが、株式会社Shoichiによる事業譲渡により復活を遂げました。過去の店舗展開や経営状況、現在の状況について詳細に解説しました。今後の展開にも注目です。