日本二十六聖人記念館

日本二十六聖人記念館

日本二十六聖人記念館は、長崎県長崎市にある博物館で、日本二十六聖人を記念し、その精神を広く伝えることを目的としています。カトリック教会によって設立され、長崎県史跡「西坂の丘」に位置する西坂公園に隣接しています。

概要

記念館は、鉄筋コンクリート造3階建てで、建築家・今井兼次によって設計されました。日本二十六聖人の列聖100周年にあたる1962年に開館しました。館内では、二十六聖人の生涯や殉教に関する資料、当時のキリスト教文化に関する展示を見ることができます。また、記念館に隣接して、日本二十六聖人記念聖堂（聖フィリッポ教会）と日本二十六聖人記念碑があり、これらも一体的な施設として重要な役割を果たしています。

沿革

1962年6月10日：日本二十六聖人の列聖100周年を記念して開館。初代館長に結城了悟神父が就任。
1981年：ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が来館。
2004年：第2代館長にレンゾ・デ・ルカ神父が就任。
2008年：結城了悟神父が帰天。
2017年：第3代館長にアントニオ・ガルシア修道士が就任。
2018年：第4代館長にドメニコ・ヴィタリ神父が就任。
2021年：第5代館長に金亨郁（キム・ヒョンウク）神父が就任。
2023年：第6代館長にレンゾ・デ・ルカ神父が就任。

主な展示物

館内には、大航海時代に関連する資料や、現代作家による作品が展示されています。

大航海時代関連
スペイン・ガレオン船「サン・フェリペ号」模型
ポルトガル・ナウ船模型
古地図 アブラハム・オルテリウス「インド」、1570年
古地図 ルドビコ・テイセラ「日本」、1595年
ホーゲンベルグ「セビリア」、1569年頃
現代の作家による作品
長谷川路可「長崎への道」壁画（フレスコ、1965年）：二十六聖人が長崎へ連行される様子を描いた長谷川路可の遺作
沢田政広「聖パウロ三木」木彫、1962年
舟越保武「高山右近」ブロンズ、1966年

関連施設

日本二十六聖人記念聖堂（聖フィリッポ教会）

記念館の道路を挟んだ向かい側に位置する聖堂は、今井兼次が設計を手がけました。天使の羽をかたどった紡錘型の双塔が特徴的で、外壁のタイルなどにはアントニ・ガウディの影響が見られます。正式名称は「日本二十六聖人記念聖堂 聖フィリッポ教会」です。
日本二十六聖人記念碑「昇天のいのり」

1962年の列聖100周年を記念して西坂公園内に建立された記念碑です。花崗岩製の台座に、舟越保武制作の二十六聖人を模したブロンズ像がはめ込まれています。

建築としての評価

記念館は、1962年に第14回日本建築学会賞を受賞。2003年にはDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれています。

利用情報

開館時間：9:00 - 17:00
休館日：12月31日 - 1月2日
観覧料：一般500円（団体割引あり）
所在地：〒850-0051 長崎市西坂町7-8

交通アクセス

JR：長崎駅より徒歩5分
バス：長崎駅前高速バスターミナル
* 路面電車（長崎電気軌道）：八千代町電停または長崎駅前電停下車

日本二十六聖人記念館は、歴史と信仰に触れることができる貴重な場所です。長崎を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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