昼

昼の意味と影響

昼（ひる）または昼間（ちゅうかん、ひるま）とは、太陽が地平線または水平線の上にある時間帯を指します。この時間帯は、日の出から日没までと広く捉えられ、日中（にっちゅう）とも呼ばれます。これに対して、夜や夜間は太陽が地平線の下にある時間を示します。

日本語における「昼」の用法

日本語では、昼という言葉には二つの主な使い方があります。一つは、太陽が見える時間すべてを指して、夜と対立する意味で使用される場合です。もう一つは、朝や夕方を除いた昼の時間帯を示す場合で、太陽が高く昇り南中高度に近くなった時間を指します。日常会話では「お昼」として正午前後の時間を指すことが一般的で、昼はその時間帯の前後を含みます。日中は日差しが強く、特に夏場は暑さが感じられることが多いです。

十二時辰においては、卯・辰・巳・午・未・申の時間帯が昼に該当し、午前5時から午後5時までは昼として考えられます。

天文学的な昼の考察

地球は、太陽の周りを約23.4度傾いた地軸で自転しながら公転しています。このため、昼の長さは季節によって変わることがあります。たとえば、夏至の日には北半球で最も昼が長く、冬至の日には南半球で昼が最も短くなります。高緯度地域では、昼夜の長さの変化が顕著になり、北極圏や南極圏では極夜や白夜が生じることがあります。特に、北極や南極では一年の約半分が昼または夜になり、常に明るいまたは暗い状態となります。

昼の長さの定義においては、太陽の中心が地平線に重なる瞬間ではなく、の上端が重なる瞬間が使われ、また大気の影響で太陽が実際よりも高く見えることもあります。このため、春分や秋分の日であっても、昼が多少長くなることがあります。

昼と気象

気象的には、昼は太陽光が地面に届いている時間を意味します。太陽は光と熱の源であり、昼間は気温が上昇する傾向があります。日の出と共に温度が上昇し、太陽の南中時に向けて照射角が高くなるにつれて気温もさらに上昇します。逆に、南中以降は照射角が下がり始めますが、しばらくは気温が高い状態が続きます。ただし、曇りや雨の日には日射が少ないため、気温上昇は抑制されます。特に日本の夏においては、午後に発生する入道雲や夕立は代表的な昼の現象といえます。

生物の活動と昼

動物には昼に活動する昼行性動物と、夜に活動する夜行性動物が存在します。人間は元々昼行性ですが、火や電気の利用により、昼夜を問わず活動するようになっています。また、植物は昼に太陽光を利用して光合成を行い、その結果として昼間の大気中では酸素濃度が少し高まる一方で、二酸化炭素濃度が減少します。

人間社会における昼の役割

人間は昼間に経済活動や文化活動を活発に行い、一般的には昼に仕事や教育を受け、夜には休息を取ります。しかし、スペインなど一部の文化圏では、昼に数時間の休憩（シエスタ）を取る習慣も見られます。このように、昼は人間の生活スタイルや社会構造にも影響を与えています。昼の時間帯は、生物や人間社会において重要な役割を果たしているのです。

もう一度検索